感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
亮人
21
初・今日泊亜蘭。今日泊翁の作品集で、全4短篇ともに素晴らしい!明治生まれで、言語学に精通なされていたという作者は、日本語の発音を正確に表現しようという独自の日本語で文章を綴っており、「厶んすヨ(ござんすよ)」など独特のリズムで興味深い表現多数。戸惑う所もあるが、慣れればこれしかないといった佇まいの情緒。その風情だけに、「奇妙な戦争」の最後の落差を楽しめるし、表題作の侵略SFでも緊張感とペーソスに浸れるし、「綺幻燈玻璃繪噺」の明治の幻想に酔える。独自の世界を確立した名人芸のSF小説でした!2014/05/05
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- 和書
- 中世朝廷訴訟の研究