感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
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文学、SF、ファンタジーの分野で歴史に名を残した3人の作家たちの中編集。ゴールディングの「特命使節」はローマ時代に火薬や印刷術などを発明した男の物語。彼は自分の発明をローマ皇帝に献上するのだが、皇帝は意外な態度を取る。緻密な文体が見事。皮肉に満ちた物語の展開がいかにも英の作家だ。ウィンダムの「蟻に習いて」は男性が消えた未来を描くSF。ブラックユーモアに満ちた結末に、にやりとした。ピークの「闇の中の子供」は、悪夢的なイメージの連続で、カフカにラヴクラフトを混ぜ合わせたような作風。怖いが読むのをやめられない。2017/03/19
金木犀
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198310初版 2刷
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- 和書
- 頭の体操BEST 〈2〉