感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かりさ
65
さてここで語られる話は嘘か誠か…。魔法の国の旅人のタイトル、美しいグランヴィルの装丁画…夢の物語かと思いきや夢は夢でも世界の旅人ジョーキンズの摩訶不思議なめくるめく冒険譚。ジョーキンズの恋の話など、どれも良きですが、中でも異世界の章、火星の幻想旅行の話が好きです。2019/03/24
ニミッツクラス
23
82年（昭和57年）の360円の文庫FT初版。ダンセイニのジョゼフ・ジョーキンズ物の第1＆第4巻（全5巻）から訳者荒俣氏が11編を抽出。クラブ（パブではないのか？）でロートル客が開陳する奇妙奇天烈な物語集成で、裏表紙摘要では“ホラ話集”と断定（笑。 “電気王”の巨大発電機の使途、火星への飛行機一番乗りの顛末、人魚を嫁にした男、露天石炭層に隕石がぶつかるとダイヤモンドが生成するか…等々のほか、心情物も少しある。基本、爽やかなジャイアン、もとい、明るいダンセイニのホラ話（やっぱり）を楽しめる。★★★★☆☆2024/10/22
Susumu Kobayashi
5
ジョーキンズ・シリーズを訳者荒俣宏が再編集して１巻にしたもの。１１編が収録されている。The Fourth Book of Jorkensからの５編が初読。いずれも短い話ばかりで、印象に残ったのは、虹の根本に宝が埋まっているという伝説に基づく「妖精の黄金」、蜃気楼で見た美しい都を自分で作り上げる男の話「クラコヴリッツの聖なる都」、病は気からを地で行く「ジャートン病」である。『「大きなダイヤモンド」だとか「われらが遠いいとこたち」にはいろいろな形で続篇が書き継がれている』という訳者あとがきに驚く。読みたい。2016/11/11
たこい☆きよし
3
ダンセイニのジョーキンズものの短編集。これはセレクションも軽妙洒脱な訳文もいい。でも、この当時は続刊は出なかったのね。2018/04/30
ジョジョ
2
「ほらふき男爵」とはまた少し違った、幻想的なテイストのほら話集。とくに柳の森の魔女の話は突出しており、文字だけであの夢幻のような空気感を表現できるとは思わなかった。2013/05/30
