内容説明
銀河連邦の新任少尉ダールは、憧れの宇宙艦隊の旗艦に配属された。しかし、彼と新人仲間は奇妙なことに気づく。やたらと高い任務でのクルーの死亡率、絶対に死なない艦長上級士官、困ったときに出てくる謎の箱…。自分たちの命を操る何者かが存在するのではないか?謎を解こうとするダールたちの前にあらわれた真実とは。アメリカSF界屈指の人気作家スコルジーが初のヒューゴー賞長篇部門とローカス賞を受賞した宇宙冒険SF。
著者等紹介
スコルジー,ジョン[スコルジー,ジョン] [Scalzi,John]
1969年、カリフォルニア州生まれ。2005年に刊行した第一長篇『老人と宇宙』がヒューゴー賞・ローカス賞の候補になり、2006年のジョン・W・キャンベル賞を受賞した。さらに、星雲賞を受賞した『最後の星戦―老人と宇宙3』と『アンドロイドの夢の羊』、ヒューゴー賞・ローカス賞のダブル受賞をはたした『レッドスーツ』(以上早川書房刊)などの長篇を発表している
内田昌之[ウチダマサユキ]
1961年生、神奈川大学卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猿吉君
45
読後が爽やかなSFテレビドラマパロディ小説でした。①そんなのありえない!的な出来事もちゃんと理由があるので納得出来ました一応(笑)②スタートレックは観ているの前提、観ている人ならくすくす笑いながら読めます。③女性にシモネタを言わせるのはどうなんでしょうか、ギャグだから良いのかな。④後半は要らないかもとか思いきやちゃんと必要な話でした。点数80/100→スコルジーに外れ無し、作品は全部読むつもりです(^u^)2020/07/26
鐵太郎
32
スタートレックのパロディであり楽屋オチ的な大笑いを楽しめる本、という意味で読み終えたんですが、あれっと思って再度読み直すことに。ほうほう、ふむふむ、なるほど、こりゃおかしい。ただ笑えるだけでなく、二段三段構造になっています。そうか、やっぱり雑魚キャラはすぐ死ぬよなぁ。出だしはTOSの「復讐! ガス怪獣」がモチーフだな。かつて若い頃に自分のミスで死なせてしまった上官の息子が船内にいて気がつかないとは、カーク船長はなんて間抜けなんだ、とかつて思ったもの。赤シャツ扱いだったんですね、彼ら。(笑)2017/10/05
もち
26
「あたらしい人生へようこそ――こんどはへまをするんじゃないぞ」◆異常なクルー死亡率の宇宙船で働くダールは、想像絶する真相を知った。自分は、出来の悪いSFドラマのエキストラだと――。数話後の無意味な死を避けるため、物語を欺き、運命を掴め。■某SF作品の愉快なパロディでありながら、劇的な逆転を目論む冒険小説でもある。世界は何度も裏返り、「こちら側」へ飛び出し大暴れ。思わぬ語り手にスライドする終章では、叙情たっぷりに登場人物たちへの愛を描く。賞を総嘗めしたのも納得、未知の感動に触れられる大傑作。2020/02/04
かんけー
24
スタートレックのパロディ♪と言う事で楽しく詠ませてもらった(^.^)冒頭部分から苦笑(^_^;)の連続。読み進めて行くと、?が有ったりその伏線の回収に至る経緯がしょ~もない落ちに又、苦笑(^_^;)♪成る程?主役クラスのキャラは死なないと言う当たり前の事象を逆手に取ってww「レッドスーツ」のキャラを過去に走らせると!直接脚本家に訴えるその発想にニヤニヤで♪脇役キャラにも人生が在るんだよ?と作者のニンマリが見える様で(^_^;)終章にも笑った、パロディとオマージュ♪良い読後感ですね~♪v(*'-^*)^☆2017/09/14
miroku
23
スタートレックを愛しながら笑い飛ばす。駄目なところまで愛するのが本当のファン。パロディながら、ハラハラさせるところが凄い!2020/02/28