出版社内容情報
人ならざる者が統べる異形のヴィクトリア朝に謎のテロリスト・ブックマンが帰還した! 第2巻:『影のミレディ』(13年12月刊)第3巻:『終末のグレイト・ゲーム』(14年4月刊)
内容説明
詩人の青年オーファンは、古書店に勤めながら世に出るチャンスをうかがっていた。時代は、人ならざるものが統べる異形のヴィクトリア朝英国、モリアティ教授が首相を務める政権へのレジスタンス運動が激化していた。そんななか本に仕込んだ爆弾を用いる“ブックマン”によるテロが発生、恋人を喪ったオーファンは大きな時代の流れに巻き込まれてゆく…。ヴィクトリア朝オールスターキャストで贈る冒険SF三部作開幕!
著者等紹介
ティドハー,ラヴィ[ティドハー,ラヴィ] [Tidhar,Lavie]
1976年イスラエルに生まれる。英国、ラオス、南アフリカなど各国で暮らし、さまざまな言語を習得し、2005年にウェブマガジンSci Fictionに発表した短篇“The Dope Friend”で高い評価を得る。以後、短篇を雑誌に発表しつつ、長篇を執筆。2011年発表のOsamaで世界幻想文学大賞を、中篇Gorel&The Pot‐Bellied Godで英国幻想文学賞を受賞している
小川隆[オガワタカシ]
1951年生、1975年早稲田大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
18
冒険SF三部作の開幕編。 人ならざる異形のものに支配される、ヴイクトリア朝英国。 王族が〇〇、首相がモリアティ教授、スコットランドヤードの辣腕警部アイリーン・アドラー、ホームズ兄弟やジュール・ヴェルヌ、自動人形のバイロン卿、火星探査機…実在架空に虚実入り交じって、何でもありのワンダーランド! キャリバン島での活劇は、きのこがたくさん育っているから、ゲームの《スーパーマリオ》を思い出しちゃいました(笑)。 ただ主人公がチェスの駒の如く動かされていただけなので、次作からの自発的な活躍を期待します☆2013/09/04
すけきよ
13
人間、蜥蜴人、ロボットが共存するヴィクトリア時代。モリアーティ首相、アドラー警部だけで、そそられるでしょ? ただ、先行する傑作に比べると、ちょっと口当たりが軽いなぁ。まぁ、オタク的箱庭世界を堪能するより、冒険活劇としてスピードある展開を楽しむようになっている。メインストーリーは貴種流離譚のロマンスだし。しかし、この「ブックマン」がクセモノで、世界を書き換えたことを承知しているフシがあるような。まぁ、深読みごっこなだけで、三部作読んでみないとわからないけど。残念なのは、巻末に人名辞典は欲しかったなぁ。2013/08/28
duzzmundo
9
蜥蜴人のヴィクトリア女王、首相はモリアーティ、英国では本を使った爆弾テロか発生、どうやら犯人はブックマンらしいーーという、ぜんぜんわからない感じで話ははじまります。最初100ページくらい我慢すると、次々と新展開・登場人物多発でなんだか楽しく読めるようになります。この作家、個人的には3作目なのですが、毎回それなりに楽しく読んでるので相性がいいのかも。三部作なので次も読もうと思います。2023/08/17
鐵太郎
7
ヴィクトリア時代を背景にした、サイバーパンクと言うより時代ハチャメチャSFというべきか。ヴェルヌのヒーローたち(及びヴェルヌ本人)とか、面白いキャラが登場するのだけど、モリアーティ首相、アドラー警部、そしてホームズ兄弟など、あきらかにシャーロッキアン色もあるのに訳者あとがきでは無視されているのはなぜ?w いずれにしても、主人公の謎がかったるく、読むのに苦労し、長いばかりで取っつきにくく肌に合わなかった。ちょっと残念。2013/12/25
可兒
6
アホっぽい言い方だが、スーパーヴィクトリア朝大戦。しかし支配者がトカゲである。こんな話を書いても身の危険を感じずにすむのもすごい。どうも作者はかなりはっちゃけた作品を書いているようで、中にはビンラディンネタもあるというからたいしたものである2013/08/30