内容説明
前任の“王の手”は暗殺されたのでは?疑惑を胸に王都におもむいたエダード・スタークは、密かに調査を進めるうちに驚くべき秘密をつきとめる。だが同時に、彼のまわりには覇権を賭けた諸候の怖るべき罠が、幾重にも張りめぐらされていたのだ。一方、南方の草原では、ターガリエン家の遺児が騎馬民族と結託し、“鉄の玉座”奪還を狙う。さらに王国の北を守る“壁”の向こうでは、人知を超えた邪悪な力が蠢きだしていた。ローカス賞受賞。
著者等紹介
岡部宏之[オカベヒロユキ]
1931年生、1953年静岡大学文理学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
90
大長編シリーズ第一章下巻。ファンタジー要素もあるけれど架空世界の中世戦史モノの割合が大きいので初心者には敷居が固いかもね。あ、俺は面白かったですよ。『よくできました』。上巻冒頭から主人公扱いだったネッド・スタークのまさかの展開も含め、広げた風呂敷の中身はまだまだとっ散らかりまくっておりますよ。数知れぬ貴族が軍を率いて終結するこの巻中盤では正直誰が誰なんだか。初読では登場人物の相関関係を把握しきれないので、ネットで相関図探したうえで二度読み、三度読みすることで本当に味わえる物語ですなこりゃ。2016/04/26
藤月はな(灯れ松明の火)
41
上巻の人物把握で四苦八苦させられた分、人物把握ができればさくさく、進んだ下巻。子供達を守ろうとしながらも名誉と板挟みになるエダードに切なくなりながらも自分のことしか考えないために父を窮地に追い込んだサンサを何度、罵ったことだろう。パラシオンとラニスターが手を結び、身内の感情によってラニスターを一時、窮地に追いやり、屈辱を味あわせたスタークを撃墜する。和平を求めるキャトリンと一族に仇を為した者達への復讐と名誉の挽回を望むロブ達、スターク家諸侯の対比が印象的でした。あんなことをされたら復讐せずにはいられない。2013/10/26
アイゼナハ@灯れ松明の火
31
『王位争奪戦では、勝つか死ぬかです。妥協点はありません』まさに言葉のとおり。しかし、ここまで名誉も道義もない戦いに巻き込まれようとは誰が予想しよう?軽い過ちであっても、取り返しのつかない結果を生むことがある…教訓にしても痛ましすぎて、サンサには同情することしかできないなぁ。再読ゆえか、今回はサイドストーリーである北の〈壁〉のジョンの物語と東の大陸のデナーリスの物語も割と集中して読むことができました。本筋とはまだ絡まない、デナーリスの章だけ続けて読むと、改めてそのドラマチックな展開に瞠目させられます。2012/11/05
ひめありす@灯れ松明の火
29
熱い泥の河をもがきながら渡るような。何処にも救いがなくてしんどい展開が続きます。最後にやっと氷と炎の歌。の意味がわかります。雪が炎によって溶けなければ氷は生まれない。七王国を統べる玉座を狙う物語であると同時に七王国それぞれが統治する王を見定めているような物語。微か見出す昏夜の夜明けのような希望。ジョン・スノウのパートとアリアのパートが好き。しらばっくれロボのゴーストが可愛い。2021/03/04
yoshimi
28
面白い。けど、なかなか読み進められない。ただでさえ翻訳物は読むのに時間がかかるのに、この分厚さでしかも二段組み。それに加えて物語の濃度がハンパないほど濃くて、ものすごい世界観。ドラマ版はまだ見てないけど、この上下巻でシーズン1に相当するようだ。原作も読み続けて、ドラマもぜひとも見たい。2017/06/30
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