内容説明
23世紀初頭、火星表面に建造された巨大な大気のダム“長城”内に居留する連接脳派は、地球に残った保守的な人類と対立を深めていた。長城に赴き、和平交渉を進めていたクラバインは連接脳派のガリアナと心を通わせるようになるが、奸計に陥り、同胞の保守派による攻撃を受けてしまう。殲滅の危機が迫るなか、彼らが行なった決断とは!?赤い惑星での壮絶なる攻防戦を描く表題作ほか、5篇を収録する宇宙史作品集・第1巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuji
8
「啓示空間」の世界観からなる四つの短編を収録。甘いと言われそうですが「ウェザー」が一番良かった。エンジン内部の制御コンピュータの真相。そのグロテスクなイメージにはやられた。後はグ「火星の長城」やはり、連接脳派の思想が一番ぶっ飛んでますからね。2014/09/15
テキィ
7
クラバインは、脳のインプラントを使えばいっさいマニュアル操作なしで操縦できる。しかし、かつて兵士だったせいか、通常は手を使う操縦法を好んだ。インプラントはそれにしたがい、ボタンやレバーがいくつも組みこまれたジョイスティックを映像で出現させた。手を伸ばすと、しっかりとした触感がある。これらの感覚を構成するために、インプラントにどれだけ知覚を改竄されているのかと思うと、ぞっとした。しかし実際に操縦をはじめてしばらくすると、その楽しさが上まわり、よけいなことは忘れた。 という一節が印象に残る。 2012/05/20
まなな
5
銀河系じゅうに人類が住んでてでっかい都市建造物があったりとかの景気のいい世界で楽しい 主人公が我儘ぽい人ばかりでちょっとはらたつけどまあそれで話動くし2025/01/26
ろびん
5
「ウェザー」が凄く好き。「ばかな人間」と言われることに物凄く憧れがあります。2020/02/02
inugamix
5
「ウェザー」萌えるというかアニメで見たくなる。「ダイヤモンドの犬」すごくイメージを喚起されるし謎の塔のバックボーンを妄想させられる。そしてやがて明らかになるタイトルが表すものの凄まじさ。2010/03/02
-
- 和書
- たれみみうさぎのリッキ