ハヤカワ文庫
人間の手がまだ触れない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150115975
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

このままでは、ふたりとも餓死してしまう!手違いのため食料を積み忘れた宇宙艇乗組員は、前方に現われた人跡未踏の惑星に着陸し、食料を調達しようとするが!?ブラックなユーモアあふれる表題作、時空にできた割れ目に挟まってしまった男の奇妙な冒険を描く「時間に挟まれた男」、殺人が特定のルール下で合法化された社会を舞台にしたサスペンス「七番目の犠牲」ほか、奇想天外でウィットに富んだ13篇を収録する傑作集。

著者等紹介

シェクリイ,ロバート[シェクリイ,ロバート][Sheckley,Robert]
1928年、ニューヨーク生まれ。1952年イマジネーション誌掲載の短篇“Final Examination”で作家デビュー。50年代にギャラクシー誌を中心に、技巧とユーモア、社会風刺に富んだ短篇を数多く発表した。2005年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

70
これは良かった! アンソロジーの『ひきこもり図書館』で知った著者の短編集。何だか懐かしいような、これぞSF、と感じる作品ばかりだったが、「本書はわが国のSFにとって、原点のひとつといえるだろう」との解説を読み納得。昨日のケン・リュウの作品解説でも「ロバート・シェクリイが書いていそうな」なんて文章があったし、SF好きには有名な作家だったのか…と感じ入ってしまった。どれも良かったけど、ラストが鮮やかな「体形」がとりわけ良かった。『ひきこもり図書館』で既読ながら「静かなる水のほとり」をまた読めたのも嬉しい。2023/04/29

ざるこ

51
13篇1954年作品。まったく古臭さなく、むしろ切り口が斬新で楽しい奇想天外SF。舞台は異星や遠い未来ぽいけど人間の登場は少ないような。地球人も異星人から見れば異星人なのだなと妙に納得。おもしろさとたっぷりの皮肉!【体形】地球の豊かさを感じ【時間に挟まれた男】人工銀河に笑い【王様のご用命】百貨店から盗まれる家電が行き着く国の未来に巧い!となる。【七番目の犠牲】殺人が合法化された世界での恋が迎える非情な結末。さまざまに楽しませておいて最後【静かなる水のほとり】でしんみりと寂しい余韻を残す。他作品も読みます!2019/10/12

ゴマ

20
本年11冊目、かなり前に本好きの部下から借りたままになってました。1950年代にかかれたSF小説の短編集。翻訳がイマイチなのか時代が違うからかあまりピンとくる作品はなかったかな。2015/04/03

波璃子

15
あとがきにあった「コミック・インフェルノ」という造語。「滑稽な地獄」、筒井康隆の作品タイトルより「楽しき哉地獄」と訳すらしい。まさにこの短編集を端的に表している言葉だと思う。初期の筒井康隆が「和製シェクリィ」と呼ばれていたようで、とても頷ける。ブラックユーモアに溢れていて不気味だが、読めてしまう。しかし最後を「静かなる川のほとり」で締めるのは卑怯。2018/07/13

blue_elephant

13
以前読んだ「ひきこもり図書館」で紹介されていた『静かなる水のほとり』を含む13編の短編集。「ひきこもり〜」を読むまでは、全く知らなかった往年のSF作家で、知らなくて素敵な作家の多いこと、本当に困ったものです。どの短編も多少は古臭さは感じるものの面白く、そうきたか〜の連続でした。シェクリイ自身が【最初のSF不条理作家】と呼ばれていることを気に入っていたようで、様々な不条理が悲しく、面白く、憂鬱に書かれている。短編集の最後を飾る『静かなる〜』は、やはり何度読んでも良い。淡い惜別の念が込められていて哀しくなる。2021/06/27

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