内容説明
宇宙へと飛びだした“ストリーカー”は、惑星ジージョの神秘的な岩塊“聖なる卵”から発せられたビームにより復活した遷移点をめざしていた。“ストリーカー”はジョファーの戦艦“ポルクジイ”を道連れに自殺的な遷移をしようとしていたのだ。だが、恒星イズムヌティを利用してスイングバイをしようとした“ストリーカー”の前に思いもよらぬものが出現した…壮大なスケールで描きだす“知性化の嵐”三部作の最終巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Small World
10
休日だったので、最終巻は一気読みで読了。~幸せな感じです。w 後日談は、もうちょっと、いろんなとこのを読みたかったかな~ クライダイキー船長にも、いつか、また、会えることを楽しみにしています。2014/10/25
あかつや
7
まだまだ追跡されるストリーカーだったが、そんな折大宇宙では大いなる異変が起ころうとしていた。いやあ面白かった。ちょっと勢いでぶん投げた感もないではないが、このラストで十分大満足だよ。地球の技術や芸術、知識なんかが銀河に大きなカルチャーショックを与えてるのが痛快だなあ。将来やってきた異星人がこれ読んだら、ちょっとお前らに都合良すぎじゃないかと、我々がハリウッドの大作アクション映画を見た時に思うのと同じ感想が出てきそうである。まだコンタクトしてないからね、しょうがないね、地球人中心主義的になるのもやむなしよ。2022/08/02
スターライト
7
壮大なスケールで展開される本作に満足。地球が圧倒的な戦力を誇る種属たちに頑強に抵抗しえた部分が不明だが、ジリアンらの機転と勇気でジョファーの追跡を見事に防ぎ切り、ようやく目的地についたラストは感動的。でも結局、謎は謎のままなんだよなあ。2013/04/28
ターミナス
4
この巻で長編は終わりだと思うともったいないと考えながらも面白くて一日で読んでしました。物語の規模が大きくて壮大。第四銀河系の今後や意識が変わりつつあるフーン、アースリング、ブユルの謎など気になることは残っています。ぜひともこのシリーズの続きを書いてほしい。2011/03/31
ほたぴょん
3
圧倒のスケール、圧巻の幕引きで、こういうSFが読みたかったんだ、と思わせてくれる面白さでした。知的生命体による、他の準知的生命体の知性化という宇宙観は、必然的に「知性化の始祖はどうなったか」「自分たちもその後を追うのか」という牽引力を生み、そのことが主属を持たない鬼子種族であり、また一足飛びに始祖に関するヒントを入手した地球種族の特殊性を生成して、物語を紡ぎ出す原動力となる。しかし素晴らしいのは、むしろその大構造の中でドラマを生み出す種族と個体の多様性の面白さでしょう。これを描ききる筆力ってすごいなあ。2012/02/13