出版社内容情報
古代最後の内戦「保元の乱」と、政権への明確な叛乱「平治の乱」。戦略分析で定評の高い著者が、軍記物語を題材に、二つの合戦の連続性を見ながら、古代から中世への時代の変革を画した戦いを、社会科学の視点で詳細に分析。
内容説明
「保元の乱」、「平治の乱」という史上にあって知れ亘る二合戦は、片や古代終焉の象徴、片や新時代の契機として、ともに社会システムの変更刷新という一連の大きな流れの中に位置付けられる。本書は、一続きに見られがちなこれら二つの兵乱の差異を、戦略や戦術、あるいは大戦略といった見地から吟味し詳らかにするものである。戦略論の原則・法則を演繹的に軍記物語に当てはめた時に文学という外皮が取り払われ、物語著者の意図を離れた史実が姿を現す。絶賛されていた者が批判の対象になり時には愚者となり、悪評芬々たる奸物が称揚の的となる傑物へと評価一変し様変わりする。そうした歴史の乱反射の果てに孤高の人物像を結ぶのが誰あろう平清盛その人なのである。
目次
第1章 軍記物語の利用法(軍記物語と史料の問題;『保元物語』と『平治物語』;覇権循環論と戦争、そして政治変動 ほか)
第2章 「保元の乱」(軍記物語の描く「保元の乱」;平家の台頭;乱前の社会情勢 ほか)
第3章 「平治の乱」(軍記物語の描く「平治の乱」の顛末;権力抗争;「平治の乱」勃発と黒幕を巡る諸説 ほか)
著者等紹介
海上知明[ウナカミトモアキ]
NPO法人孫子経営塾理事、昭和12年学会理事、戦略研究学会古戦史研究部会代表、日本経済大学大学院政策科学研究所特任教授、東京海洋大学・HSU講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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