内容説明
タイラーは別れた妻から、誘拐された息子ブライアンを取り戻してほしいと頼まれた。だが、息子は生まれて一年とたたないうちに死んだはず。かつて二人がいた狂信的な殺人者集団「ワイル・グループ」が使っていたドラッグのせいで、妻は錯乱状態なのか、それとも…?調査を始めたタイラーは、やがて精神共有作用をもつドラッグにより悪夢と現実の狭間へと踏みこんでいく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葛井 基
4
精神共生を可能にするドラッグ「ホスト」について、もっと突っ込んだ結末があると思いきや、これではちょっと気の利いたSFアクションに過ぎない。2018/03/22
山像
1
ドラッグカルチャーや虚実の混淆する展開などディック的なギミックを用い、帯も「P・K・ディックの後継者」と大々的に謳い比較せざるを得ないからこそ改めて浮き彫りになるディックの特異性、といった感想。(この一作だけで作家の適性を云々するのもどうかとは思うが)ジーターは悪夢のような光景を描写してはいても視点が現世の中に定まってしまっていて、ディックは最初から超越的な物の中にいる、という感じ。「ディックが好きでディック的なものを書いてる」と「自身が経験した神秘体験の世界を書いてる」作家の対比、と言っては穿ちすぎか…2016/12/13
樹海迷路
0
別れた妻から、誘拐された息子を取り戻して欲しいと頼まれる男。しかし、息子は生後間もなく死んだはず。精神共有作用を持つドラッグ“ホスト”と二人が所属していた狂信的集団ワイル・グループ。興味をそそる設定だったが、最後まで引っ張った結末が、これではさびしい。2013/12/31
戸田健太朗
0
凡庸なホラー、サスペンス、ミステリー。ディーン・R・クーンツの説く娯楽小説の教えをよく守って書いてる感がすごくする。っていうかジーターとして読む必要あんのか?という一冊。2011/08/11
しんかい32
0
ジーターにしてはエンタメとしてよくできている。よくできたジーターなんかわざわざ読みたいか?という問題はあるが。2010/02/24