内容説明
月の裏側で発見された謎の建造物の調査に赴いた一行が、現地でことごとく無残な死を遂げた。それは異星から来た無数の微小なロボット―ナノマシンの仕業だった。あらゆる物質を原子レベルで解体してしまうこの機械が、もし地球に侵入したら。ただちに最高の頭脳を持つ科学者が月に召集され、厳重に隔離された研究所で必死の調査を開始するが…人類が直面した新たな脅威を迫真の筆致で描く、戦慄のSFサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
催涙雨
41
異星人が宇宙にばら撒いたナノマシンと悪戦苦闘する話。解説によると「月と南極がアンダースン、ワシントンがビースンの担当パート」とのこと。正直言ってワシントンパートに関してはいまいち存在意義を感じないレベルのもので、これではなんのための共著なのかよくわからない。メインに位置づけられる月のパートではファーストコンタクトものにナノマシンの要素がうまく落とし込まれています。得体のしれない物事との遭遇が連続する背筋が寒くなるような世界観はセンス・オブ・ワンダーを演出するのにじゅうぶんなはたらきをしているでしょう。2021/04/06
マサトク
1
異星人ナノマシンファーストコンタクトミステリ、とでもいうべきか。色々未整理、未解決な部分もあるけど、牽引力はあった感じ。 核となるアイディアは面白い。2015/05/20
記憶喪失した男
1
二人の共著である。物語は冗長で退屈だ。 最初の二十ページと最後の二十ページだけ書いてくれれば、傑作SF短編だった。 ナノマシーン生命体がつくりあげるであろう異星の構築物を想像すると刺激的で面白い。
よう
1
月の裏側に異星の巨大建築物が!なんていうとまるっきり「2001年~」だけど、これはまた違う発想で違う展開をみせてくれる。エリカも恩師のジェームズも、どっちも同じぐらいヤバい奴で、結果がちがうのは単なる運。という切り口が意外であった。どーなるの、この後は??どっちの事件も始まったばかりですけどー!2010/03/27
古家深一郎
1
第一部完! 読了後の最初の感想がそれでした。月に突如出現した謎の建築物。その製作者である未知の技術による異星のナノマシーン。その脅威に人類はどう対抗するか。ナノマシーンの対処不能ぶりは凄まじいチートっぷりですが、本題はそれでなく、対抗する人間側のドラマでしたね。三箇所で同時進行する人間ドラマは、だが正直後味は悪く、中途半端。おまけにナノマシンを理解する解決シーンも無く、なんとも消化不良。あとがきによると続編も予定されていたようですが、今はどうなのか・・・・・・。2009/08/07
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- 和書
- 鎌倉遺文研究 〈第9号〉