ハヤカワ文庫<br> ディック傑作集〈3〉ゴールデン・マン

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ハヤカワ文庫
ディック傑作集〈3〉ゴールデン・マン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150109684
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

神が降臨してきたかのような姿だった―。真昼の太陽を浴びた黄金像そのままの青年。だが彼は、現人類をはるかにしのぐ能力をもつミュータントだった。スリリングな追跡ドラマの表題作をはじめ、雨の夜に妖精の訪問をうけた男の物語「妖精の王」、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の原型となった「小さな黒い箱」など歿後十年を経て、全世界でますます評価の高まる幻視者ディックの世界を満喫できる傑作集第三巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かとめくん

21
「ゴールデン・マン」人類対新人類の生存競争になった場合、美男美女の多い方が勝つというのはありそうな話だ。「リターン・マッチ」やめようと思ってもやめられないからギャンブルは怖い。「妖精の王」突如妖精王の跡を継ぐことになった老人の冒険譚。けっこうツボ。「ヤンシーにならえ」自分的には一番インパクトがあった。人を操ったり洗脳したりって行為の変わらなさ加減にゾッとした。自分の頭で考えるって大切です。「ふとした表紙に」不死を前提にした哲学はそりゃ変わるでしょう。2017/07/18

東森久利斗

4
職業”SF作家”。ディックの半生「まえがき」に尽きる。生涯のライフワークに選んだ理由、差別、偏見、屈辱、貧困の日々。貧乏のどん底でドッグフードを食らいながらも、希望に溢れた前途有望な将来、作家人生を信じる姿に感動。人生論、人間愛、神への怒り・反抗心、不条理で理不尽な不幸への怒り。傑作誕生の源泉。奇抜なアイデアと練られたプロットに満ちた作品集。「ゴールデン・マン」がベスト。 2022/05/31

記憶喪失した男

3
序文が熱い。ディックのエッセイはおすすめ。

ニミッツクラス

3
ディックの短編集の邦訳版4書の3作目。80年のThe Golden Manの2分冊の1巻目で、53-74年の7編を収録している。カバーはゴールデン・マンことクリスの後背と生家ジョンソン農場の裏庭のイメージ。巻頭にディックの最大の理解者にして編集者ハーストの、そしてディック自身のちょっと涙目になる序文が書かれている。作品群のレベルはもはや言及するまでもない。徐々に洒落にならなくなる最終対人兵器ピンボールの「リターン・マッチ」が面白い。ワブ革の「ふとした表紙に(名翻訳!)」は続編を読みたかった。★★★★★☆2012/08/04

さとさとし

2
まず、ディック自身による前書きがよい、「私にSFを書かせるものは…」こんなに熱い男だったんだ。突然変異した人間を危険とみなして排除する未来。突然変異種ながら、その能力を隠し続けた少年がいた。彼を排除しようと捜査員が向かうが…という表題作が頭ひとつ抜けてよい。残りの作品で好みなのは、哀しい気分になる「妖精の王」、政府が流す情報は全て嘘だとかいう陰謀論者が好きそうな「ヤンシーにならえ」「小さな黒い箱」あたり。ただ、最後の「融通のきかない機械」だけはちっとも面白くなかった。2023/05/11

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