内容説明
驚異の人工世界、リングワールド探険の旅から、すでに23年の歳月が流れ、ルイス・ウーは電流中毒となりはてていた。そんなある日、かつて探険をともにしたパペッティア人のネサスが、彼のもとを訪れた。リングワールドの〈建設者〉の秘密をなんとか探りあてたいとのネサスの懇願に、ルイスはふたたびリングワールドを目指して旅立った!だが、巨大な環状世界は破滅寸前だった―中心がずれたため、あと1年半で太陽と接触、すべてが粉々に崩壊するというのだ。ルイスたちは必死でこの危機を防ごうとするが…ファンの熱い要望にこたえてニーヴンが放つ待望の続篇登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
41
SFの名作『リングワールド』の続編。「リングワールド」は円環状の巨大な構造物です。「リングワールド」の回転軸がずれ始め、中心にある恒星と衝突する危険性が。それを防ぐために、地球人と異星人の混合チームが、「リングワールド」へ向かいます。様々な生物たちが登場し、奇妙な生態系を持つ「リングワールド」の内部が、色彩豊かに描かれています。ニーヴンは異星人の描写が巧みです。猫型の好戦的なクジン人や首が二つあるパペッティア人などユーモアがあります。色々な伏線が綺麗に回収される結末が爽快でした。2025/08/31
スターライト
7
リングワールドの危機を救うため、パペッティア人から誘拐されるような形で事件に巻き込まれるルイス・ウーと、もと”語り手”のハミイーの冒険を描く。相変わらずリーダビリティは高く、魅力的な設定を十分生かしきった(いやそれどころか前作の問題点をもその物語に加味した)力作。パペッティア人に反感に近いものを抱きながら行動するルイスとハミイー、という変わった三人の関係もおかしい。まさか、最後に前作に出てきたあの人が重要な役割を果たすことになろうとは…。2012/01/22
hibimoriSitaro
5
再読。1988年4月初版の98年7月6刷。リングワールドを作ったのは誰だ?というので,リングの秘密を政争に利用したいパペッティア人が地球人とクジン人を拉致って再訪する。タイムリミットは偏心いちじるしいリングワールドが主星に接触して焼け切れるとき(住環境的にはそのずっと前になるけど)。⏎言わば一本道で一所に旅してる感のあった前作と違って小難しく,読むスピードががっくり落ちた。中盤ハミイーあんまり出てこなくて寂しいし。⏎続篇の『玉座』が発見できない。けどまぁこの調子ならいいや。2022/08/10
やすお
5
恒星を中心に回転しているリボンのような巨大な人工物がリングワールドである。リボンの表面には1兆を越える亜人類が住んでいる。本作品は「リングワールド」の続編。リングワールドの物理的不安定さを指摘され、辻褄を合わせるためにも出版された(といわれる)本である。読んでみて言い訳がましい作品になるのかと思ったが、そんなことはなく、リングワールドを舞台にした冒険小説だった。各キャラクターの個性が全面に出ていてとても楽しく読めた。本作品はノウンスペースというシリーズもの。入手困難な本もあるが、シリーズ全体を読みたい。2016/09/13
レオナルドディカプリオ
3
期待を裏切らない読み応え。壮大な冒険SFにワクワクドキドキしながら読めた。2025/04/29




