内容説明
やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていた。頭の中に、イーアというエイリアンが住みついてしまったのだ!ふたりは意気投合して〈失われた植民地〉探険にのりだすが、この脳寄生体には恐ろしい秘密があった…。元気少女の愛と勇気と友情をえがいて読者をさわやかな感動にいざなう表題作ほか、星のきらめく大宇宙にくり広げられる壮大なドラマ全3篇を結集!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
271
不朽の名作を読んでみようのコーナー。大きく3話収録されていますが、それは史実に基づいた作中作でね。今よりもずっと未来、だけど超光速航行普及前のヒューマンの話となっているの。その話をね、更にずっと未来の異星人が、大学での研究の為の資料として司書さんに相談して出して貰ったものとなっているの。何その素敵設定。矢張り表題作ですかね。ファーストコンタクト物なのですけれど、調理法は独特ですよ。ラストは理知的な判断なのかも知れないですが、お父さんの心境を思うとちょっと逃げ場のない辛さが伴いますね。2025/09/30
chiru
98
人間と異星人のファーストコンタクトを描くSF中編。 主人公の15才の少女は宇宙船の旅で、脳内に潜み意識下に話しかける『異星人』と邂逅。 ナノレベルの姿の見えない相棒との出会いはグッドビギニング。 二人の異種間交流構築中、少女を喜ばせる手段がわからない異星人が「性的快感」を少女に与えてしまうシーンや、異星人が言葉を少しずつ覚えて操る過程がいじましい。『冴えたやりかた』とは、少女のとった選択と決断を指す。 その覚悟に対しても、明るく前向きな少女。 ふたりの友情の物語としても魅力的で切ないSF。 ★4.52018/12/30
ともかず
96
たったひとつの冴えたやりかたコーティーと寄生型エイリアンであるシルの、二人の勇気ある冒険のお話です。私は「たったひとつの冴えたやりかた」というタイトルだけでもいろいろ考えさせられてしまいました。そして読み進めながら、何度も自分がコーティーだとしたら、どんな”たったひとつの冴えたやりかた”を選ぶのだろうと自問自答していました。彼女のそれとは比べるに値しないでしょうが、普段の生活の中で、恐ろしく苦しいジレンマに直面したとき、彼女のように勇敢で名誉ある選択をなせる人間で私もありたいです。2015/11/12
かえで
90
表題作を含む3つの中編を収録。それぞれの話は、記録という体になっており、話の前と後にその記録を読むエイリアンたちの話が挟まれています。これらの中編は全て同じ世界で起こった話となっているので、その短い話のおかげで、それぞれ独立した話ながら、統一感が出ています。何と言っても、一人の勇敢な少女の悲しい物語の表題作が素晴らしい。最後に「冴えたやり方」を発見し、実行するシーンが本当に良い。他の2つの話も素晴らしいです。特に人間とあるエイリアン種族の出来事を描いた「衝突」が良かったです。「信じる」とはいい言葉です。2015/09/06
k16
83
20160704読了。 『愛はさだめ…』に比べると読みやすい。 表題作は切ない。2016/07/04
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