ハヤカワ文庫<br> 永劫〈上〉

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ハヤカワ文庫
永劫〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 387p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150107260
  • NDC分類 933

内容説明

地球上空に忽然と謎の小惑星が出現した。直径100キロ、長さ300キロにもおよぶこの物体は〈ストーン〉と名づけられ、アメリカを中心とする調査隊が派遣された。調査隊の報告は驚くべきものだった。―〈ストーン〉は巨大な宇宙船であり、しかも内部に保存されていた資料から見て、“未来の地球人”の手になることが明らかになったのだ!しかもその資料には、これから起こる熱核戦争の結果までもが詳細にしるされているという。だが、〈ストーン〉が秘める謎は、それだけにとどまらなかった…。『ブラッド・ミュージック』で話題の著者が壮大なアイデアで描く力作SF巨篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Small World

25
先日、本棚を整理していて発掘された未読本、奥付を見ると1991年でした。w 当時はギブソンと同じくサイバーパンク作家とされていたベアですが、この作品は正統派のSFです。冷戦時代を色濃く反映していて、今、読むと、私たちが選択しなかった過去からの未来の物語のようで、なんか面白いです。2016/11/18

ぶうたん

7
まずは上巻読了。読み終えるまで時間がかかってしまったが,まだ半分だ。ソ連崩壊前に書かれているのでSF的な要素に並行して政治的な要素が、米ソの対立を基軸にして書かれている。当時はそれが普通で、その後の世界の動きは、それこそIFの世界だったろう。だからと言って本書が古びているということは無く、未来からの異物という王道展開で読ませてくれる。それにしても本書以後に劇的に世界が変わったはずなのに、昨今の情勢からはそれほど変わっていないような気がしてくるのは残念である。人間はそれほど変わらないと言うことか。下巻へ。2023/05/29

田氏

7
年を取る、もとい取ったことを自覚させられるのはあまり愉快なものではない。かつて読んだ物語の登場人物らの年齢を追い越してしまう度にそう思う。本作も既に過去となってしまった時代を舞台としている。しかしながらそれでいて未だに「未来」を感じさせてもくれるのがSFの良いところで、いくら現実が過去に追いやられようともこの「未来」はずっと未来で居続けてくれる。それを成しているのは現代に至るまで我々の想像力の限界を気持ちよく飛び越えていく著者の発想力、そして描写の説得力である。思わず寝る間を削ってまで読み耽ってしまった。2016/06/10

ジンベエ親分

4
かなり昔、古本で買ってた本書にようやく手を出したら、あまりの面白さに半日で上下巻を一気に読破した。1980年の刊行なので2000年代の描写には、その時代を追い抜いてしまってから読むと、まだソ連があったり通信やデータ管理の手法などに違和感はある。しかしそれを差し引いても(むしろこのような違和感はSF読みの醍醐味?)、物語の舞台となる「ストーン」の設定があまりに面白い。何も知らない読者が同じく何も知らない主人公のパトリシアと一緒にストーンを知っていく過程が秀逸。下巻のレビューに続く。2015/12/16

ターミナス

3
近未来を描いた作品の時代を追い越してから読むと色々と違和感がありますね。でもそれもまたSFの楽しみだったり。どんな結末に落ち着くのか続きが気になります。 2011/07/11

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