内容説明
ランサー号は急ごしらえの宇宙船だった。宇宙植民地のひとつとして改造された小惑星を国際宇宙局が接収,その内部にさらに多くの部屋と核融合噴射をつつみこめるデュラリス推力発生室をつけ加えたのだ。その目的は、宇宙からの謎の通信の発信源と思われるBD+36度2147番星を探査すること。8.1光年はなれた赤色矮星めざし亜光速で飛ぶこのランサー号には、かつて〈周辺の海〉で発見された異星のコンピュータと接触した経験を持つナイジェルも同乗していたのだが……俊英ベンフォードが、壮大なスケールと迫力ある筆致で描く、ファン待望の『夜の大海の中で』の続篇登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
9
SFというよりは、巨大魚との戦いとか、その魚が様々な言語で書かれたメッセージが入った筒持ってくるあたりの冒険小説部分が好き。文章は昔のものなので、やっぱり硬め。2015/02/26
スターライト
5
『夜の大海の中で』の続篇。時代設定は2051年(ナイジェルらが乗り込むランサー号の時間)と2061年の地球になっており、異種族との”ファースト・コンタクト”を成し遂げたナイジェルは、組織の規律を逸脱しながらも一目置かれる存在となっている。しかし異種族との意思疎通は困難を極め、地球では人類の言語を吸収しながらも、スキマー、スウォーマーらが人々を襲っていく。他人にはない天性の”能力”を発揮し、船内社会で孤立しながらも二人の女性に助けながら任務を遂行していくナイジェルだったが…。ラストの微笑が印象的。2023/04/23
Yoshiyuki Kobuna
4
《銀河の中心》シリーズ第二部。「大いなる天上の河」下巻付録の本作追補、第10部〈ポックス〉第8章含め読了。早速牙を剥いてきた。2015/06/02
live-gon(リベゴン)
1
いやいや、やっぱり面白いじゃん。この魅力のない表紙はどうした(笑) まあこれがSFのお約束の表紙なんだろうけど。ぐいぐい読んじゃったよ。この銀河の歴史への視点が面白怖い。いいなあ、これ。続きも楽しみ。2014/10/26
たもん
1
解説でも書かれてる通り、前作とのトーンの違いが結構大きい。カタルシス的な展開はあまり無い。あと、訳文が随分と固い。2010/09/11