感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
22
85年(昭和60年)の360円の青背初版を読んだ。“魔王子”Sの2巻目。64年に初巻がFポールのギャラクシー誌に連載で出たあと、続いて本作も出る予定だった。ところが手違いでバークリーからペーパーバックの本書が先に出てしまい、雑誌の方はお蔵入りになってしまう。これ、現在でもとんでもない話で、当時のゴタゴタが想像に難くない。さて、初巻からの勢いで続けて本書を読むと“交換所”の辺りは良いのだが、敵役のココルが隠密統治する中世惑星に移ってからは少しタルい。謎解き(ココルの正体)が最後ギリギリ過ぎ。★★★★☆☆2020/09/26
餅屋
7
シリーズ2冊目、ターゲットはココル・ヘックス▲精妙怪異な機械を偏愛し、無辜の民を殺戮する魔王子!オイクメーニ宙域に多発する要人誘拐事件の陰で…▼前回のヒロインは何処へ?IPCC…星際保安協力機構のバイトから尻尾を掴む!『007』の原作のような堅実さがとても快感♪当然、圏外の営利施設〈交換所〉設定がとてもE‼後半のファンタジー展開では、ガーセン・ガールがなんとも魅力的♪慎重さを欠いてやらかしてしまうガーセン…前巻同様ミステリータッチで宿敵を追い詰める!魔王子が変人なのは長生き故?堪らぬ面白さ♪(1964年)2025/09/19
inugamix
5
「交換所」のアイデアいいなぁ。あとココル・ヘックスそこまでやるのかよ恋しすぎだろ感。ガーセンくんの毎話ごとにヒロインといい感じになっては結局別離を迎える運命が見えてきたが、ウブで堅物でときどき内省的ゆえにスパイもののヒーローのような華やかさはなく、むしろ可哀想になってくる;;2013/07/01
Abercrombie
4
(数度目の)再読。2番目の標的は<殺戮機械>の異名を持つココル・ヘックス。なんといっても人質と身代金の円滑な受け渡しを代行する<交換所>というアイディアが秀逸。油断からココル・ヘックスに<交換所>へ放り込まれてしまった主人公が、大逆転で宿敵に大打撃を与えるところがとても痛快。ロストプラネットに舞台を移す終盤は、いかにも作者真骨頂の異郷世界なのだが、物語としては失速気味なのがちと残念。2019/01/04
abk1
4
“交換所”という発想がすばらしい♫2017/11/04