感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこ見
9
ミュータントテーマの古典の一つ。知能が高すぎるがゆえ孤独に苛まれる子供たちが、仲間集めや大人との交流を経て自分たちの居場所を作る物語。大きな事件はあまり起こらず地味な作品だが、発表時に絶賛された繊細な心理描写は今でも古びていない。ちょっと人間を信じすぎてやいないかと思う部分はあったが、たまにはこういう優しい世界の話もいいかな。2020/05/06
KANEO
6
原子力事故により被曝した両親から生まれた子供たちは通常よりも優れた頭脳と才能を持っていた。それ故に、孤独だった彼らは同族の存在を知ると、理解ある大人たちの協力を得て、自分たちだけの学校を作り、共同生活をはじめるが…。 子供たちを怖れてしまう人間たちの心理のほうが共感できるところが多かったかも。突出したものたち(しかも子供ばかり)が集まってしまったら、やはり恐怖を感じるのが人の性か。自分もまだまだだな。 そんな世間に対して勇気ある決断をした子供たちがその後、どのような人生を歩んだのか気になる。2013/09/27
タケミチ
5
ミュータントテーマでありながら、すごいことは特に起こらない。このテーマなら普通は、ミュータントの集団が旧人類を滅ぼそうとしたり、ミュータントたちが世間に馴染むことができず重く深いテーマを滔々と語ったり、って話になったりしそうなもんだけど、そういうことはしない。その代わり、作者の暖かい視点が常にある。2015/10/04
yaemon1950
3
始めて読んだのは縦長の早川SFシリーズでしたが、図書館で文庫版を目にしたので再読しました。アトムの子らの成長が楽しみな本です。続編が有れば良いのにと今回も思いました。40年前と同じ読後感??2012/09/01
:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)
2
Wilmar House Shiras、カリフォルニア州オークランド市在住、五児の母「長編はこの本、短編は二三度SF雑誌に見かけただけで…」著作は少ないらしい。超ギフテッドが世を忍び、結束し「知能だけじゃ充分ではない」他人の心に到達しようとして世に出て行く決心をする。子供同士の会話が辛辣で思いやりがあり率直「…人間性の重要な側面が全く未発達だ、人間のことを何も知らない。高度の知能をのぞけば何の価値もない」「ほかの機能の犠牲において一つだけの機能を発達させる人間は、必ずバランスが取れなくなってしまうんだ」2024/03/12