ハヤカワ文庫<br> テクニカラー・タイムマシン

ハヤカワ文庫
テクニカラー・タイムマシン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150101930
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

亮人

24
倒産間近の映画会社が、経費削減映画を短時間で撮るために開発中タイムマシンを利用し11世紀のヴァイキングをタダ働き(報酬は蒸留酒)させるお話。結構なドタバタで楽しい!タイムパラドックスなんて気にせずにバンバン歴史に介入して、ヴァイキングに新大陸を発見させるスペクタクル映画を悪戦苦闘しながら撮る姿は笑える!時間SFの緻密さを捨ててるのかと思ったら、ラストでロジカルな「存在の環」が出てきたりニクイ演出も忘れずに好感。挿絵のモンキーパンチ氏もいい味で彩りを添えている。楽しいエンタメで傑作級の時間SFでした!2015/02/05

ニミッツクラス

22
76年(昭和51年)の320円の白背初版(銀背69年)。カバー、口絵、挿画14点はモンキー・パンチ氏。タイムマシンを利用したリアル映画作製のドタバタ劇は、自分とのジャンル違いで食指の動かない一冊だったが…ムチャ振りと伏線の回収が両極端で面白かった。時代設定は明確ではないが、1960年より少しあと(上梓は67年)。原題にちゃんとテクニカラーのレジスターマークが入っている。倒産寸前の映画会社の監督バーニイは、コロンブスよりも先に新大陸を発見したヴァイキング映画で社の起死回生を狙うも当然難題続出。★★★★☆☆2021/01/26

tama

8
自本 書棚発掘で 大変久しぶり。おちゃらけSF。アメリカ国内では公民権運動、環境運動、学生運動が起こりベトナム戦争も泥沼の頃に書かれている。そのせいか終わり近くで「科学」について主人公が言語学者と口論してこう言ってる「戦争が敵と爆弾を遠くで防いでくれてるから基礎研究者はのうのうと研究できる。(利益第一、文化はくそくらえか、と云われて)それがこの商売のモットーさ、世界を止めて途中下車はできないなら、その上での暮らし方を覚えるしかない」。いかにもアメリカの考え方。腐敗容認ゆえに正しくないと私は思う。2015/08/06

かっぱ

6
タイトルだけは当然知っていて読んでなかった本。一言で言ってしまえば、「タイムマシンで昔の時代にいって映画撮っちゃえば安上がりだよね」という話。なんというざっとした設定と思うかも知れないけど、本当にそういう話である。時間がない、お金がない、映画をとらなきゃ会社がつぶれる、という状況の中で、好き勝手に時間を使って、この危機を乗り越えていく。で、この本表紙絵はモンキー・パンチだったりするのだけど、読み終わってみて、それがぴったりくる。つまり、そういう本なのよ。痛快おちゃらけ話。(褒めてます)2016/02/26

Ken05

5
正真正銘のドタバタ時間SF。ドラえもんだ。単純だがそれなりの時間理論の落とし穴など織り交ぜつつも、過去の改変、パラドクスなんのその。それでいて“時間ものダマシイ”をくすぐるエピソードが満載なのである。都合のいい魔法のような時間行を操りながらも主人公は「時間がない!」とわめきw、なおも次々に襲いかかる予想外のアクシデント。わくわくするような一発逆転。冒険ものに欠かせない「祭が終わってしまう」寂しさ。さらには心地よい余韻を残す後日譚まで、欲しいものはすべてコンパクトながら取り揃えてある。2009/06/18

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