感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
0
72年の200円の初版を読んだ。団氏(=荒俣宏氏)の解説によると、英雄コナンを書いた著者の唯一の長編SF(遺作)とのこと。カバーは惑星アルムリックのヒロインのアルサ(女性はヒトの女性と同じ容姿)、後姿は主人公で地球人の“鉄腕”ケアン、空を埋め尽くすのは一戦交えることになるヤガ族の戦士たち。著者にはハード・ボイルドを書いて欲しかった。本作ではヒロイック・ファンタジーの弱点となる地球人的倫理観を捨て去り、ケアンは殺る時は迷いなく殺るという、例えるならカーターが暴力で火星を支配するような潔さがある。★★★☆☆☆2013/10/20
aki
0
釧路フィッシャーマンズワーフMOOから釧路川を見ながら拝読。コロナのせいか、観光客も少なく、やや、うらさびしい感が。という話は、この本とはなんの関係もなし。発端は異世界転移ものの常道。異世界アルムリックへ転移した主人公が艱難辛苦を経て、美女と安定した地位を手に入れるという王道中の王道の作品。ただ、敵を翼人としたことで横の移動だけでなく、縦の移動が生まれたのがおもしろい。ガメラ対ギャオスみたいな空中決戦シーンに手に汗握った(というほどでもないが)。ハワード唯一の長編SFだけに、ありがたくいただきました。2021/06/26