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出版社内容情報
50年代、アメリカの田舎町。地主の死体が川中で発見され、第二次大戦帰還兵の保安官ブロディの捜査で、日本人の妻を持つノアが容疑者として浮かぶ。弁護士チャーリーは住人たちの過去を調べるが……。エドガー賞ほか四冠に輝いた『ありふれた祈り』著者の新作
【目次】
内容説明
1958年、ミネソタの田舎町。町を流れる川で、撃たれた地主の死体が発見された。保安官ブロディの捜査により、先住民の血を引く元使用人ノアが殺人の容疑者として浮かぶ。町は憎悪で緊張が高まるが、その中でノアと知り合った少年スコットは、尊敬する彼が犯人だとは信じられない。だが、ノアは無実を主張しようとはしなかった。なぜか?第二次大戦がいまだ影を落とす町で、過去の傷を抱えて生きる人たちが直面する真相とは…。アメリカ探偵作家クラブ賞ほか4冠に輝いた『ありふれた祈り』著者の傑作ミステリ。
著者等紹介
クルーガー,ウィリアム・ケント[クルーガー,ウィリアムケント] [Krueger,William Kent]
1950年生まれ、オレゴン州で育つ。2013年発表の『ありふれた祈り』でアメリカ探偵作家クラブ賞ほか4冠を達成
宇佐川晶子[ウサガワアキコ]
立教大学英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
56
1958年アメリカの田舎町で発見された銃殺死体。 元使用人であり先住民の地を引くノアが容疑者候補に。 血の違いによって住民からは憎悪の対象になってしまい、妻で日系のキョウコにも忍び寄る手が。 弁護士のチャーリーは裁判を見据え聞き込みを始める。 多くの人物たちが過去の戦争の傷痕に苦しんでいる。 その傷痕が犯罪へと走らせていくのが苦しい胸の内を垣間見せる。犯人だけでなく他の人物たちも行動して、ラストの複数が絡むやり取り。タイトルにも掛かる川や山といった自然描写が美しく、それとは対照的に傷ついた人間の話だった。2026/01/12
ぽてち
30
1958年、ミネソタ州ブラックアース郡を流れるアラバスター川で地主の遺体が発見された。保安官のブロディは事故か自殺を想定するが、殺人の噂が町を席巻する。そして、元使用人のノアが容疑者として逮捕されるが……。第一次及び第二次大戦の帰還兵が心に抱えた傷、先住民や異国人への偏見や差別、家族の問題など様々なサブストーリーが本篇以上に丹念に描かれていく。二部構成でポケミス二段組、本文486ページの大作だ。『ありふれた祈り』の姉妹篇だが、ストーリーに繋がりはないので未読でも大丈夫。重厚なミステリであり、再生の物語だ。2026/02/23
星落秋風五丈原
19
日本人が登場するが原爆の被爆者でありアメリカに行ってもまた差別を受ける。2026/01/28
練りようかん
14
1958年のミネソタ州が舞台。ナマズに喰われて発見された男は、川に落ちる前に殺されていた。男の働きを知ると社会的な繋がりか私的かとまず思ったが、人物像が分かるとミキサーの回転する刃をイメージする男で父性の不在が立ち上がってくる。逮捕されたのは日本人の妻をもつ先住民の元使用人。著者の作品は『ありふれた祈り』以来だが属性や条件を揃え固め、人間の残酷さと家族の変容に関心が向く読み方に既読作を想起。保安官と弁護士の2部構成になっており、真実に蓋をした前者と蓋を開けた後者という構図に考えを巡らせる読後感になった。2026/02/23
鹿ノ子
8
1950年代のアメリカはいろんな意味で戦争に蝕まれた人達が、偏見やいわれのない怨恨を抱えて生きていたのだろうか。一つの殺人事件を発端に描かれる悲劇の物語は、静謐な感動の物語でもあった。ノアの語るハコヤナギの枝にまつわる物語がスコット少年の勇気になったのかもしれない。傑作です。2026/01/18




