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出版社内容情報
嵐により陸の孤島となった会員制クラブ。そこに居合わせた私立探偵。密室殺人。古今東西のミステリからの引用……。すべては本格ミステリの舞台として完璧かと思われた。しかし――。読者を待ち受けるものは困惑か狂喜か。これはミステリなのか、それとも……
内容説明
私立探偵のマカニスは、とある人物から招待されて、人里離れた会員制狩猟クラブを訪れた。会員たちがクラブの存続問題などで揉めるなか、湖で一つの死体が発見される。さらに、嵐によってクラブは陸の孤島となり…。名探偵、密室、クローズドサークル、連続殺人、古今東西のミステリへの言及―。すべては本格ミステリの舞台として完璧かと思われた。しかし、夢想だにしない展開の末に読者を待ち受けるものは、困惑か狂喜か。これはミステリなのか、それとも。ポケミス読者よ、信ずるなかれ―。
著者等紹介
マクドーマン,ダン[マクドーマン,ダン] [McDorman,Dann]
TVプロデューサー、新聞記者、書評家、家具職人、作家。コロンビア大学で歴史学の学士号を取得。TVプロデューサーとしてはエミー賞にノミネートされた。2023年10月に『ポケミス読者よ信ずるなかれ』(本書)で作家デビュー。本書は刊行前から多くのミステリ作家、書評家に絶賛された。ブルックリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
62
原題とまるで違うタイトルだが、これには意味がある。 狩猟クラブの集まる別荘に招待された私立探偵のマカニス。 会員たちが揉める中で死体が浮かぶ。 そして外では嵐になり、クローズドサークルが出来る。 典型的なシチュエーションだが、作者の思惑は別のところに。 冒頭から途中途中に作者の蘊蓄や解説がやたらと入る。 これは何を意味しているのか。 事件の終わりは勿論探偵がとなるはずだが… 一歩間違えればバカミスみたいな中身だが、新しいことをやろうとしたのは分かる。 ただし成功しているかは別の話だが。2024/06/21
cinos
52
286ページは衝撃的でした。読んでいる途中とても面白かったのですが、ラストがちょっとわからなかったです。再読が必要かと思いますが、なかなか…2024/05/14
小太郎
41
題名に惹かれていた本だけど、読み始めて一体これは何じゃ~というのが最初の感想。話は嵐で閉じ込められた会員制狩猟クラブの中で起きる殺人、そこに招待されていた探偵マカニスの推理は?というありがちな設定。でもいきなり飛び込んでくる作者のミステリ講義や蘊蓄紹介、多重的なメタ構造で何が何かよく分からない展開、黒塗りの人物表、読み手に突き付けられる問題集など、こちらの予想とは全く違う本でした。ミステリが余程好きじゃなければ途中で読むのは諦めるかもしれないけど。自分的には始めは?だったけどとても楽しめました。★42024/10/09
練りようかん
17
狩猟クラブの集まりに探偵が加わり、ちょっとしたトラブルから過去の因縁、死体発見へと続くのだが地の文が個性的、ミステリーの暗黙のルールは通用しないタイプの作品なのかなと予測した。名作や作家の生涯、アンケートやテスト問題がのっていて小説というよりサテライト講義を聴いてる印象。嵐にクローズドサークルと舞台は整ってくのだが遂に探偵までも。ここまでくると読者が探偵、作家が計画的な殺人者に思えてきて、フーダニットのフーが物語の犯人から誰が書いてるかに意識が移っていった異色作だった。2024/07/28
Small World
16
こんなタイトル付けていいの?! ハヤカワさん!って感じで、このタイトル自体、攻めてると思うか悪ノリととらえるかで読者を選ぶんじゃないかと...! 物語に伴走する著者の視点での解説が楽しのですが、数々のネタバレもも含まれてるので個人的には「罪な本」だと思いました!2024/06/07