- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
出版社内容情報
皇帝暗殺まで残り七日。宿敵・梁興甫との交戦によって分断された皇太子一行は、陸路と水路に分かれて北京を目指す。追手の猛攻はさらに激しくなり、次々と倒れていく仲間たち。逃亡先で皇太子は敵対している白蓮教徒の男とであい、衝撃の真実を告げられる……
内容説明
宿敵の白蓮教徒・梁興甫によって分断されてしまった皇太子・朱瞻基一行。攫われた呉定縁を救出すべく朱瞻基は一計を案じるが、予想だにしない過酷な危機が彼を襲う。一方、呉定縁の前についに姿を現した白蓮教徒の指導者は、衝撃的な真相を語り始める。明王朝の存亡が決まるまでに猶予は残り七日。朱瞻基の大義、于謙の策謀、呉定縁の運命、蘇荊渓の秘密…。彼らはそれぞれの天命を背負い、最終目的地である北京・紫禁城へと向かっていく―。かつてない興奮と衝撃が訪れる、華文冒険小説の傑作、万感の完結。
著者等紹介
馬伯庸[バハクヨウ]
作家。茅台杯人民文学賞散文賞、朱自清散文賞、茅盾新人賞受賞。その作品は「五・四運動以来の歴史的文学創作の系譜」に沿っていると評価され、「歴史的可能性小説」の探求に力を注いでいる
齊藤正高[サイトウマサタカ]
愛知大学中日大辞典編纂所研究員、愛知大学・岐阜大学など非常勤講師、翻訳家
泊功[トマリコウ]
函館工業高等専門学校一般系教授、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
205
全二巻、二段組、1,000頁弱、完読しました。Ⅰ巻では、司馬遼太郎の様なイメージと評されていましたが、個人的には司馬遼太郎ではなく、北方謙三、大水滸伝の世界観です。 しかしながら個人的には、あまり嵌らず、北方大水滸伝との違いは、「志」の有無かも知れません。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000212001/2024/12/19
榊原 香織
119
上下巻の下(完) 中華冒険小説。明時代。これでもかってくらい盛りだくさんで面白いけどちょっとくどいのが中華風? 実在の人物も割と出てくる。ターミネーターみたいな化け物が実際にいた武術家だというのは驚き2025/04/26
のぶ
96
Ⅱ「天命」に入り、南京から北京へ向かうタイムリミットまであと七日。皇太子・朱瞻基は、官僚の于謙と医者の蘇荊渓と共に、進鮮船に乗って運河を北上していた。ずっと同行してきた呉定縁は、宿敵の白蓮教徒・梁興甫に連れ去られてしまった。このまま臨清に行くことを主張する于謙に対し、朱瞻基は遠回りとなっても済南に向かうという決断を下す。 何度も命を救ってくれた呉定縁を救出するために。口論の末、于謙も跪き太子の命にしたがう。Ⅱ巻もⅠ巻に引き続き危機また危機の冒険活劇だった。これほどの完成度の高い冒険小説はそう出ないと思う。2024/07/02
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
79
(2025-23)【図書館本-17】皇太子・朱瞻基は京城へと向かう。タイムリミットは迫り、次々と現れる刺客。徐々に明らかになる黒幕。そして呉定縁の過去に隠された秘密。そしてラストの大どん・でん・返し!ほんとにこの先どうなるのか、ハラハラ、ドキドキしながら読む小説は久しぶりだ。これは主役の三人だけじゃなくて、サブキャラもインパクトがあって良かった。上下巻で1000ページ超、しかも上下二段組というぎっしり詰まった本。ガチ中華の冒険・アクションは現代の三国志演義か。大変面白うございました。五つ星です。★★★★★2025/02/13
まえぞう
75
今月は割りと忙しかったので時間がかかりましたが、面白かったです。実在の人物と架空の人物による冒険活劇ですが、歴史に根差した物語が好みの私に中国物語の新たな側面を味あわせてくれたように思います。各シーンは若干冗長なところもありますが、全体としては中弛むこともなくエンターテイメント性は高いです。三体シリーズや本作品を読むと中国人による物語の今後の展開に期待が高くなります。2024/06/29