- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 日本文学
- > メディアワークス文庫
出版社内容情報
天沢 夏月[アマサワ ナツキ]
著・文・その他
内容説明
二年の冬、腕に大怪我を負った駆。練習から遠ざかり心は沈み、一度は退部を考えながらも、テニスがしたいという想いだけは消えなかった。やっぱりテニスがしたい。あの夏のコートで、もう一度ボールを打ちたい、と。そしてエースである琢磨は、自らのテニスを研ぎ澄ませながら、駆の復帰を信じていた。出逢った頃は犬猿の仲。何度も喧嘩して、ぶつかりあってきた。だけどいつの間にか、欠かせない相棒になっていた二人。泣いても笑っても、これが最後のダブルス!
著者等紹介
天沢夏月[アマサワナツキ]
1990年生まれ。「サマー・ランサー」にて第19回電撃小説大賞“選考委員奨励賞”を受賞し、デビュー。瑞々しい感性で描かれる青春小説に定評のある気鋭の作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽぽ♪
37
駆が怪我をした所で終わった前作。駆が部に戻るかどうかヒヤヒヤしましたが、やっぱりテニスが好きって結論で前に向かった姿は良かったです。琢磨は戻って当たり前と思って信頼してる所も良いです!光との関係もニマニマ。あれから付き合ったのかなぁ?都大会のシーンは迫力あって、爽快でした。進路がどうなったか判りませんが、とても読了感の良い終わり方でした。2018/02/11
よっち
32
二年の冬、腕に大怪我を負った駆。一度は退部を考えながらもやっぱりテニスがしたいという駆の想い。相棒の琢磨は自らのテニスを研ぎ澄ませながら、駆の復帰を信じて待つシリーズ第五弾。テニスがしたいという想いがどんどん強くなってゆく駆と、他の仲間のように会いにいかず駆を信じる琢磨。最初は自分のことばかりでぶつかりあってばかりいた二人が、お互いの成長に刺激を受けながら絆を育んでいったり、部長や先輩として周囲にも目を向けるようになってゆく姿、そして最後の都立戦の激闘は熱く心に響く青春小説でした。次回作も期待しています。2017/11/25
タルシル📖ヨムノスキー
22
高校テニス小説の完結編。4巻の最後で骨折してしまった進藤。まさか最終巻の前半3分の1くらい主人公の一人がまったく試合ができない状態とは。これはちょっとドキドキしました。結末が気になって一気に読み進めてみれば、なんと全体の半分以上が試合場面。最後の山吹台との因縁の対決はもう、自分がテニスコートにいるみたいに心臓がバクバクしてしまいました。結局一番いいカタチでエンディングを迎えたけれど、全国大会で活躍という話にはならなかったので、この後彼らがどんな活躍をしたのかが気になる。この物語を紹介してくれた同僚に感謝。2021/09/27
いーたん
21
あっという間に駆け抜けた3年間。彼らにとっての3年間というものは彼らにしかなし得なかった成長と友情と好敵手の物語だったんだと思う。2年の初冬に駆の大怪我が発生。その駆の気持ちは自分がバスケ部だった中3だった頃を思い出させてくれた。夏の最期の大会直前に右足首を骨折。仲間たちは必ず全国に連れて行くって息巻いていたっけ。結果県大会一歩手前の大会までだったけど、そんなことをまだ覚えてる。種目、時期は違うけどあの時の俺らも駆たちみたいに必死だったと思う。この作品はあの頃の自分にタイムスリップさせてくれる作品でした。2017/11/28
ユー
19
とうとう終わってしまいました。タイトルの通り、まさに「ダブルス」。よくあるスポーツ物と違って、目的がインターハイではなく「ダブルス」。二人の成長と神がかったプレーは、何度も我々の度肝を抜いてくれました。究極の阿吽の呼吸が出来るまで紆余曲折を繰り返しながら地道な努力を重ねて来た「二人」。やはり「ダブルス」。2019/10/25