- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
出版社内容情報
オーストラリアの田舎町で牧師が銃を乱射し、五人を殺して射殺された事件が発生した。町を訪れた記者のマーティンは、取材の中で牧師をかばう住民が多くいることを知る。だが、ひとりの老人が住民の言うことは信じるなと告げ……。事件の真相と町の秘密とは?
内容説明
オーストラリア内陸の町リバーセンドの教会で、牧師が銃を乱射し五人を殺害する事件が起きた。一年後、町へ取材に訪れた新聞記者のマーティンは、住民が牧師を庇う証言をすることに気づく。だが、町外れに住む男だけは、住民の言葉を信用するなと警告するのだった。そんな中、山火事が町を襲い、火災現場からかつて行方不明になった観光客の他殺体が発見される。この事件にも牧師が関わっていたのか―?牧師の過去と、彼が事件を起こした真の理由とは。英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞作。
著者等紹介
ハマー,クリス[ハマー,クリス] [Hammer,Chris]
ジャーナリスト・作家。ジャーナリストとしてノンフィクション作品を二作刊行した後、2018年に“マーティン・スカーズデン”シリーズ第一作である『渇きの地』(本書)で作家デビューし、英国推理作家協会賞最優秀新人賞を受賞した
山中朝晶[ヤマナカトモアキ]
東京外国語大学外国語学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
75
オーストラリアの一月は真夏だ。作品に一貫して描かれるのは不快な暑さと寂れた町の様子。この背景がなんとも作品を際立たせている。主人公は殺人事件が起きて一年後を取材するために訪れたジャーナリスト。これが共感できない男で「しっかりしろよ!」と喝を入れたくなる。一癖も二癖もある住人達、山火事、携帯の電波も届かない土地。主人公の過去とジャーナリストとしてのプライド。あらゆる事象が重なり、そこに人間関係も絡み重厚な作品だが、それだけに息を抜けず読むのに体力を使った。【2019年CWA賞最優秀新人賞】2023/10/05
タツ フカガワ
69
5人が死亡し、犯人の牧師も射殺されるというオーストラリア内陸部の小さな町で起きた銃乱射事件から1年後、町は事件をどう受け止めているかを取材するためやって来た新聞記者マーティンは、町民が牧師に対していまも好意的な感情を抱いていることに驚く。そもそもなぜ牧師はなぜ銃を乱射したのか、旱魃と猛暑のなか取材を続けるマーティンは、やがて意外な真実へ辿り着く。先の見えない展開と、マーティンを始め事件関係者の造形も丁寧でどんどん物語へ引き込まれていきました。小説デビュー作とは思えない充実の一冊で、次作の邦訳が待ち遠しい。2023/11/05
星落秋風五丈原
44
この主人公&ヒロインで三部作をやるそうです。第一作だからわざとだめだめなの?過去回想入るけどその場所そこでいいのみたいな。最後雨降りで終わりはいいね。2023/10/14
Nat
41
図書館本。前半中々思うように読み進められず、苦戦した。中盤以降何とか勢いにのれて読了できた。面白かったが、状況が二転三転して、真相にたどり着くまでが大変だった。オーストリアが舞台のミステリーは、初めて読んだかも。過去にトラウマを抱えた危なっかしいジャーナリストが主人公。暗い展開だったが、何とか最後は希望の光が見えたのだ良かった。3部作のようなので、続きを読みたいけど翻訳されるかな?翻訳されますように。2024/06/08
stobe1904
40
【オーストラリア産クライムノベル】舞台は干魃にあえぐオーストラリア内陸の田舎町リバーセンド。1年前に起きた牧師による銃乱射事件後の町の様子を取材するためジャーナリストのマーティンがリバーセンドに滞在するが、銃乱射事件の背景と動機が取材を進めても一向に判明しない…。視点がマーティンに固定されているため、外部の記者として取材を行うマーティンが、事件に巻き込まれ内部の当事者として苦悩、迷走する姿に読者も巻き込まれていく構図を丹念に描く手法が印象深い。次作もぜひ読んでみたいと思わせる素晴らしい作品。★★★★☆2023/11/22
-
- 電子書籍
- 経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の…