HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS<br> 鏡の迷宮―パリ警視庁怪事件捜査室

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HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS
鏡の迷宮―パリ警視庁怪事件捜査室

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  • サイズ 新書判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784150019846
  • NDC分類 953
  • Cコード C0297

出版社内容情報

19世紀、七月革命直後のパリで、下院議員の息子が夜会のさなか、突如身を投げて死んだ。父の遺志を継いで化学者から転身したパリ警視庁の若き警部ヴァランタンは、元徒刑囚で元治安局長のヴィドックの助けを借り、新政権を揺さぶるこの事件を捜査することに!

内容説明

1830年秋、七月革命の熱狂が冷めやらぬパリで、前途洋々たる代議士の息子が、盛大な夜会のさなか、二階の窓から身を投げた。死の直前、その青年は魅せられたように鏡に見入っていたという。父の遺志を継いで化学者から警官に転身したパリ警視庁の若き警部ヴァランタン・ヴェルヌは、突然の異動とともにこの事件の担当を命じられる。元徒刑囚にして元治安局長の探偵ヴィドックの助けを借り、新政権を揺さぶる奇怪な謎を解くため奔走するが…。科学の知見を武器にしたヴァランタンの活躍を描く傑作歴史ミステリ!

著者等紹介

フアシエ,エリック[フアシエ,エリック] [Fouassier,´Eric]
1963年生まれ、法学と薬学の博士号を持つ大学教授、作家。ミステリと一般小説で十数冊の著作がある。本書はメゾン・ド・ラ・プレス賞を受賞し、ベストセラーになった

加藤かおり[カトウカオリ]
国際基督教大学教養学部社会科学科卒業、フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

123
アルセーヌ・ルパンを過去のフランスで活躍させた物語のよう。代議士の息子墜死事件の謎がミステリで、背景となる七月王政初期の混乱が歴史物で、主人公ヴァランタンが美女に助けられパリを駆け巡る姿は冒険小説そのもの。動物磁気や催眠術など当時の最新医学の動向を重要な要素として取り入れ、時折り挟まれる少年の悲劇「ダミアンの日記」はサイコの香りが濃厚。しかも犯罪者からパリ警視庁幹部に上り詰めたヴィドックがヴァランタンを助けるなど、題名通り多彩な人やモノが万華鏡の如く交錯する。当時のフランス史を知っていればもっと楽しめる。2022/12/28

星落秋風五丈原

38
フランス革命といっても、権力はかなり目まぐるしく入れ替わった。ナポレオン帝政が倒れた後、一時的にルイ18世が復位したかと思えば、1824年には王党派シャルル10世が即位。もう一度革命期に戻す動きが起こり、1830年シャルル10世は追放。しかし共和制には戻らず、ブルボン家ではなく、オルレアン家のルイ・フィリップが国王になった。本作の舞台はこの七月革命の直後になっている。収まったとはいえ、国内外ではナポレオンの影響が消えていない。過激派はナポレオンのように海外に打って出るべきだと考えている。2023/05/07

ハスゴン

34
時代せいが上手く出ていて主人公も一匹狼なので楽しめました。2023/01/24

21
面白かったぁ♪主人公が有能で強くって格好良すぎではあるものの、1830年のフランスが舞台で新鮮な感じ。馬車で移動してたのね、電話もないのね。続編があるそうで楽しみです(^_-)-☆2022/11/19

スイ

19
天使のような美貌で常に洒落た格好、科学、薬学に精通し、同僚には馴染まない一匹狼の若き警部ヴァランタンが主人公。 どんだけ盛るの!という設定だが、筆致が達者なことと舞台が7月革命後のパリという歴史物なことで、するっと飲み込んで楽しめた。 ヴァランタンも女性陣も良かったなー。 過去に起きたことの明かし方も上手い。 ただ、発端となった事件については、それは可能なの…??という疑問が拭い切れなかった。 実際の出来事や実在の人物も上手く織り込んであるのも良かったので、続きが出たら読むつもり。2022/10/30

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