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出版社内容情報
西アフリカの国ガーナ。そこではサカワ・ボーイズと呼ばれる少年たちが集団でインターネット詐欺を行っていた。彼らに騙され、単身で調査していたアメリカ人はどこへ消えたのか。そして組織を操る真の巨悪とは。女性私立探偵が真実を追う。シェイマス賞受賞作
内容説明
ガーナにある探偵事務所を、アメリカ人の青年デレクが訪ねてきた。三カ月前、インターネット詐欺にあった彼の父親は、真相究明のためにこの地で自ら調査を行っていたが、消息を絶ってしまったという。元巡査の探偵エマ・ジャンはただちに捜査を開始するが、当初たんなる失踪と思われた事件は、やがて呪術師に操られる詐欺集団サカワ・ボーイズ、警察幹部の汚職、大統領候補暗殺事件などのさまざまな暗部へとつながっていき…灼熱の地ガーナを舞台に新米女性探偵の活躍を描く2021年度シェイマス賞新人賞受賞作!
著者等紹介
クァーティ,クワイ[クァーティ,クワイ] [Quartey,Kwei]
ガーナ系アメリカ人の作家。ワシントンD.C.のハワード大学で医学を学び、開業医として勤務する傍ら小説を書き、2009年にWife of the Godsで作家デビュー。同書はロサンゼルス・タイムズのベストセラーリストに載った。2020年に発表された『ガーナに消えた男』は、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞の候補作となる
渡辺義久[ワタナベヨシヒサ]
1973年生、パデュー大学卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
59
最近話題になることが多いガーナの「ロマンス詐欺」を扱ったミステリ。この作品では、インターネット詐欺の実情や手口、警察幹部の汚職など、ガーナの闇がかなりリアルに描かれている。いくつか記されているインターネット詐欺の手口は、読者への注意喚起でもあるのだろう。それにしても、インターネット詐欺という時代の最先端をいくような悪事を働く若者たちが古来からの呪術師と密接につながっているというのは、いかにもアフリカ的だ。 2022/10/27
ナミのママ
53
ガーナという国をほとんど知らない。いきなり大統領候補射撃から始まる、え!どんな国?読み進めるうちに登場人物を通してガーナの闇の部分が浮き上がってくる。中でもサカワと呼ばれるインターネット詐欺が国際的に暗躍。主人公は若い女性警官だがイヤな事情から退職して探偵事務所に採用となる。その事務所を訪ねてきたアメリカからの依頼人は失踪した父を探して欲しいという。警察があてにならないのだ。詐欺、汚職、呪術師と盛りだくさんの割に淡々と進むストーリー。読みやすいがインパクトは少なく感じた。 【シェイマス新人賞】2022/05/12
タナー
24
図書館へ返却に行った際、気になって借りてきた1冊。ガーナという国、"国際ロマンス詐欺"といった言葉、つい最近NEWSで聞いたような気が...などと思いつつ読みはじめてみたのだが。実に面白い物語だった。白人男性がfacebookを通じてガーナの女性と知り合うのだが、"彼女"は妹の事故の治療費などといった口実で彼・ゴードンに、多額の援助を依頼。その後連絡不能となり、現地ガーナへと飛ぶのだが...その後行方不明となったゴードンの息子からの依頼で、今作のヒロインである私立探偵エマは調査に乗り出すことに...2023/06/18
み
23
さくさくと♪読み始めガーナ!って、とアフリカを妄想したものの、読むにつれ、そんなのはどうでもよくなり満喫^ ^面白かったぁ、続編あったらイイな。2022/06/11
maja
19
馴染みのない民族風習の呪師が登場してくるインターネット詐欺の拠点となったガーナが舞台。探偵事務所で働く元警官エマは、現地で消息を絶ったアメリカ人の調査依頼を受ける。大統領選のキャンペーンの襲撃から入る掴みは良かった。捻りなく進行するので登場人物たちが与えられた役割をこなしていくだけだった印象も残る。2022/07/09