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出版社内容情報
メキシコの田舎町で盗掘者が秘かに発掘したのは、かつて皇帝の遺体を飾っていたデスマスク。国宝級のこのマスクに群がってきたのは、クセモノ揃いのコレクターたちだった。誰が勝つのか、笑うのか、混沌の地を舞台に執念と欲望まみれの壮絶なる争奪戦が始まる
リリー・ライト[ライト リリー]
著・文・その他
真崎 義博[マサキ ヨシヒロ]
翻訳
内容説明
コレクターで研究家の老ダニエルにチャンスがめぐってきた。盗掘者が偶然に発掘した、アステカ最後の皇帝の宝石で作られた美しいマスクを入手できそうなのだ。彼の代理でメキシコへ飛ぶのは、娘のアナ。だが入手直前、取引現場に乱入してきた暴漢がマスクを強奪してしまった。富豪コレクター、マローンの横槍だ。怒ったアナは奪回のため、秘かに彼の身辺に潜入する。いっぽう地元の麻薬王レイエスもまた、マスクを手に入れようと画策して…かくして執念と欲望まみれの壮絶な闘いの幕がここに切って落とされた!
著者等紹介
ライト,リリー[ライト,リリー] [Wright,Lili]
コロンビア大学卒業後10年間ジャーナリストとして働き、フランス、イタリア、メキシコに住み、全米の新聞に記事を寄稿した。『虎の宴』は彼女のデビュー作
真崎義博[マサキヨシヒロ]
1947年生、明治大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
27
原題はファクトチェッカーアナの父ダニエルが書いた著書名『虎と踊る』マスクについて書いているが騙されて嘘を書きピンチになった酒浸りの父を救うために奔走するアナ。“虎”ってマスクに群がる人たちの比喩でもある?多視点は多分目的があってやってるんでしょうけど結構せわしないですね。恋もしてマスク取りにいって忙しいなヒロイン。2023/10/03
とし
4
美術や考古学などの世界では贋作や裏取引は当前のごとく存在し、それをテーマにした小説も数多くあるが本作もその一つ。 決してつまらなかったわけではないのだが、読後の感想としてはすべてにおいて中途半端だったという事。騙し騙されの頭脳戦や、プライドとエゴをむき出しにする人間性を問う部分、力づくで奪い合う派手なアクション等々、おまけに人生の再生とラブロマンスまでが手際よく包含されてはいる。 一方で小説としてどこに主題を置くのかが定まっていないので読後にカタルシスを感じることができにくい。2019/03/12
Joao do Couto
3
物語全体については他の読書家さんのお書きになっているのが、その通りかなと思いました。一方で、構成は、複数の人々がその都度、主人公として交互に描かれていて、だいたいすべての人間が把握できると面白いと感じました。ただし、そのせいで終わり方が消化不良になっている気もします。それから、自分は、スペイン語(カタカナ表記)が混じるやっかいな感じが割と好きでした。スペイン語は3か月くらい勉強した程度だけど、なんかわかる感がよかったです。2020/05/15
ヨッシー
3
新刊26冊目2018/07/29