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出版社内容情報
抗争のさなかに妻を失ってから十年。息子と共に生きようとする元ギャングのもとに届いたのは暗殺の予告だった。第二次大戦下のフロリダで繰り広げられる犯罪組織の熾烈な暗闘を圧倒的筆力で描く
内容説明
第二次世界大戦下のフロリダ州タンパ。抗争のさなかで愛する妻を失って以来、元ボスのジョー・コグリンは、表向きはギャング稼業から足を洗い、一人息子を育ててきた。だが、そんな彼を狙う暗殺計画の情報がもたらされる。いったい誰が、何の目的で?組織を託した旧友のディオンや、子飼いのリコらが探っても、その真偽すらつかめない。時を同じくして新たな抗争が勃発し、平和を保ってきたタンパの町は揺れ動く…変わりゆく社会の裏で必死に生き残ろうと足掻く男たちの熾烈な攻防を力強く描く、巨匠の最新作。
著者等紹介
ルヘイン,デニス[ルヘイン,デニス] [Lehane,Dennis]
アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。1994年のデビュー作でシェイマス賞最優秀新人賞を受賞。2013年には『夜に生きる』でエドガー賞最優秀長篇賞を受賞
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
101
デニス・ルヘイン、2作目です。文春のミステリーレビューで点数が高かった(満点に近い4.5点)ため、期待して読みました。3部作の3作目だけを読んだせいか、今一物語に入り込めませんでした。1940年代の時代背景やハードボイルド的雰囲気は好きなんですが・・・2016/07/23
のぶ
61
この本の舞台である第二次世界大戦下のアメリカは禁酒法時代も終わり、ギャングが黄昏を迎えていただろう時代。そんな稼業から足を洗った元ボス、ジョー・コグリンとその息子を中心にした話。本作もルへインの抑制された文章の下で、前半は派手な展開があるわけではないが、登場人物がしっかり書き込まれていて読ませる。後半部でギャングの一族の絆や抗争が描かれていて、シリーズ最終巻らしいエンディングも印象深い。過去の作品から通し、ルへインはとても良い作品を届けてくれた。 2016/06/23
ひめ
34
この本の前に、「夜に生きる」というのはあったのですね。知らずに読んでしまった。なにがなんだか、混沌とした世界。裏切り、裏切られ、非情な世界。胸がしめつけられるような世界。何を信じていいのか・・・。こんな駆け引き、私には無理。ギャングの心情、読んでいて辛かった。唯一理解できたのが、父親の息子への愛情。せつない。2016/06/07
しゃお
28
「運命の日」「夜に生きる」に続く三部作の完結編。一作目の「運命の日」は未読でも、本書を読むなら傑作「夜に生きる」をまずは手に取って欲しいですね。ルヘインが描く情景にはどこかこの世界に生きるものへの優しさが表れているようで、過ぎ去っていく時が、ギャングたちの非情で無情溢れる生きざまの果てを切ないまでも描かれていて、苦しくも胸がいっぱいの読後感に包まれました。2016/04/27
わたなべよしお
25
いやぁ、読ませるなぁ。夢中で読んでしまいました。コグリン一家の三部作、完結編です。とはいっても、第二部と三部は続いているけど、一部は全く別と考えてもいいと思います。第二部「夜に生きる」はルヘインの最高傑作。三部の「過ぎ去りし世界」は謎解きも含んだストーリーになっていて、それも楽しめる。内容は無情とか非情という言葉だけでは表せない情緒があって、まだ十分に消化できませんが、ジョー・コグリンにはありあまるほどの魅力があって何とも言えないほどです。2016/04/10
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