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出版社内容情報
ギャングだった亡父の跡を継がず職人として暮らすジョー。しかし謎の機械を修理したことをきっかけにその平穏な生活は叩きつぶされる。
内容説明
大物ギャングの息子として生まれたジョー・スポークは、時計じかけを専門とする機械職人として静かに暮らしていた。しかし、彼が謎の機械を修理した日にすべてが変わった。客の老婦人は引退したシークレット・エージェント、謎の機械は第二次世界大戦直後に開発された最終兵器の鍵だったのだ!そしてさまざまな思惑を持つ人々がジョーの周囲で暗躍をはじめた…愛する者を悪の手から守り、世界を滅亡から救うため、ジョーは父の銃を手に立ち上がる!笑いと切ない抒情に満ちた傑作エンターテイメント・ミステリ。
著者等紹介
ハーカウェイ,ニック[ハーカウェイ,ニック] [Harkaway,Nick]
1972年イギリス生まれ。2008年に『世界が終わってしまったあとの世界で』(ハヤカワ文庫)でデビュー
黒原敏行[クロハラトシユキ]
1957年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
93
ハヤカワミステリ最大の厚さを誇るSF、スパイ、そして冒険小説のハイブリッドです。①しかし長い、そして詰め込み過ぎてお腹いっぱいになりました。②でもつまらないかというとそうじゃない、特に後半クレイジージョーが出てきてからはサクサク進んで盛り上がりました。③敵役の残酷さは一級品です、しかし長生きの理由がよくわからなかった。④イーディーのパートはちょっとケイトクイン入ってます。点数80/100→長編翻訳小説が好きな方でも苦労する厳しい長さ、でも乗り越えた時のカタルシスもたっぷりあるので満足度高かったです。2023/09/22
ずっきん
75
黒原敏行氏の訳なら、きっと比喩まみれのこねくりまくりの作品じゃーん?好きに決まってるじゃーん?と開く。いやー、冒頭から大好きすぎるわー。あれー、予想を遥かに超えるわー。え、ちょ、こ、これはSFなのだろうかと途中で困惑しだすが、文章のスタイルが好み過ぎて読み耽ってしまう。なんでもありのB級アクションエンタメがものすごい筆力で綴られてく、冒険活劇スチームパンク風味。この感じなんだっけ。知ってるんだけどなあーとモヤモヤしてたんだが、今わかった。インディー・ジョーンズだ。あー、面白かった。2023/06/24
sin
70
まず手に取って思うのはブックエンドに頼らなくても自立するその分厚さ!(笑)そして一読、ミステリー?SF?スチームパンクいや活字で表現されたバンデシネ!文面に描かれた場面はあくまでスタイリッシュで映像的!〈夜の市場〉、超近代兵器、ボンドさながら女エージェント、悪の藩主、マッドサイエンティスト、謎の宗教団、有能な弁護士、殺人鬼とこれでもかと繰り出されてくるキャラクター達!そして回想シーンが煩わしい反面、一冊で二度おいしいお得感もあれば、前半の辛抱を補うかのように後半のスピード感は半端ない!サイコ―!!2015/12/09
ゆかーん
60
長かった…。700ページという超大作。読み終えたことに満足感一杯になりました。そして、疲労感も半端なく感じられました。スペクタクルな冒険にワクワクする反面、登場人物の多さと時代を反復する章立てに翻弄されます。特に後半400ページ以降では、伊東計劃の「屍者の帝国」を思わせるような世界観に圧倒されました。殺人鬼の体を乗っ取り、意のままに操る宿敵の姿は、『ヴィクターの手記』を争ったザ・ワンを想像させます。真面目なドキドキのSF小説かと思いきや、意外とジョークと軽快なトークの連発に終始ニヤニヤしていました(笑)2016/04/28
starbro
56
ニックハーカウェイ初読です。あまり評判良くないなと思いつつ、現行スタイルになったハヤカワ・ポケット・ミステリ最長編700P超を一気読みしました。読みづらくはないですが、物語に入り込めず、著者の一人相撲の感が否めません。本作にスモウ・レスラーも登場。あのジョン・ル・カレの子息とのことですが、ミステリ界にも親の七光りはあるのでしょうか?2015/08/07