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内容説明
通報してきたのが無能で鳴らすヘクター巡査でなかったら、通報を受けたのが無頼で鳴らすダルジール警視でなかったら、爆破事件の様相はまったく違っていたかもしれない。だが現実には、爆発に巻きこまれたダルジールは瀕死の重傷で生死の境をさまよい、パスコーがただ一人爆破事件を追っている。事件の背後には、反テロを標榜してテロ容疑者や支援者を殺してゆく“新テンプル騎士団”と名乗る謎のグループが介在しているらしい。だが、敵のメンバーは公安捜査の中枢にも…ダルジールの容態を気づかいつつも、パスコーは単独捜査に突っ走る。
著者等紹介
ヒル,レジナルド[ヒル,レジナルド][Hill,Reginald]
1936年英国生まれ。1970年に『社交好きの女』で作家デビュー。1990年には『骨と沈黙』でCWA賞のゴールド・ダガー賞を受賞した。その後も、精力的に超大作を発表しつづけている
松下祥子[マツシタサチコ]
上智大学外国語学部英語学科卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ribes triste
13
ヘクター巡査の通報で駆けつけたダルジールとパスコーは、爆破テロに巻き込まれる。ダルジールは意識不明の重体。パスコーも負傷するが真犯人を捕まえるべく、孤軍奮闘す。スイッチの入ったパスコーが、ダルジールの如く荒ぶる姿が面白かったです。シリーズ中でも、なかなかの傑作です。そして、ダルジールの十八番の歌が、“Road to the Isles “なのを知り、ニンマリしてしまいました。2020/01/09
紅はこべ
9
タイトルはダルちゃんファンにはショッキングですが、安心してください、死んでませんよ。でも意識不明で(神様と対話してるけど)、パスコー君が孤軍奮闘。ダルちゃんが乗り移ったかのような働きぶりです。ラストのエピソードを読んでの感想。夫婦でも、いや、夫婦だからこそ、配偶者宛のメールを無断で読んだりしちゃ駄目。まして削除なんてもってのほかです。2008/06/21
詩歌
6
タイトルで「アンディそんなまさか、ピーターに譲るの?」と心配させて。瀕死なのは間違いないけど、でもダルジール色は無くならなかった(笑)2014/05/21
abk1
4
間違いなく現代ミステリシリーズ最高峰♫ あと2冊かと思うと読み終えるのがもったいないとの思いさえ浮かんだ。2016/05/19
Yoko
4
TVドラマシリーズは好きだけど、原作を読むのは二冊目。パスコーが瀕死のダルジールの分まで大活躍!でもちゃんとダルジールの存在感も感じられるようになっている。ダルジールの金言が、パスコーを通してだけどたくさん出てくるのが愉快。もちろん本人の口から聞きたいけどね。最後にエリーがメールを削除したのは残念だけど、まあこれがレジナルド・ヒルのやり方なんでしょうね。2014/01/10