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内容説明
87分署のすぐそばの公園で若い娘の絞殺体が発見された。キャレラは娘がメアリーという修道女だと突きとめるが、不審な点が次々と浮かんだ。修道女だというのに豊胸手術を受けていたこと、質素な生活を送っていながらいつも金銭的に困っていたこと…敬虔で看護婦としても優秀だったメアリーには驚くべき秘密が?一方、マイヤー・マイヤーたちは、犯行後にクッキーを置いておくことから“クッキー・ボーイ”と呼ばれる空巣の捜査に追われていた。そして誰も知らないところでは、キャレラの父親を殺した男が密かにキャレラの命を狙っていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
23
シリーズ49作目。一作目、二作目を続けて読んで、あまりのシンプルさに喜んではみたものの、続けて読むのは辛いと思って、図書館の書架に置いてあったこの本を拾ってきた。予想外の面白さ。街の中では次々と犯罪が生じ、刑事たちは走る。一つ一つ事実を積み上げて、運も幸いして、逮捕される不運な奴と、うまいこと逃げた奴。修道女の人となりと生活歴も、ちょっと魅せるところあり。このシリーズは、連続の語りになっていた。それなら、順番に読むしかないのかと、今後の読み方を思案することになる。いずれにしても、けっこう楽しい警官小説。2023/07/09
アーチャー
9
87分署シリーズ第48作。ここ数作の中では事件解決までの展開が一番面白かったです。他の方のレビューにもあるように、本作でキャレラの年齢が40歳ということが判明し、ずっとシリーズのファンの一人としては、うれしいような、そのまま不透明でも良かったような・・・と複雑な思いがします。私が好きだったシリーズ初期のキャラクターのヘルナンデス刑事について、キャレラが言及するシーンは、まさに感動ものでした。2013/04/18
bapaksejahtera
8
87分署シリーズ打止めに近い49作目。著者72歳の作品だ。修道女が市内中央の公園で殺され、捜査にキャレラとブラウンが当たる。キャレラの父を殺したが無罪となった犯人が将来の安全のためキャレラ殺害を指嗾され付け狙う展開。脇筋ながら連続空き巣狙いがふとしたことから致死事件を引き起こし87分署が乗り出す。快調に小説は進む。最終盤祝杯に酔うキャレラが昔の事件のあれこれを思い出す。作家が長かったシリーズの来し方を振り返る場面だ。憎まれ役だがキャレラ暗殺を防いだデブのオリー刑事にも著者は花を贈る。仄仄とした作品である。2020/10/12
ヨッシー
5
面白い!こういうモジュール型こそ、警察小説のだ醍醐味です。2008/03/24
mayumi
4
シリーズも50作近くなると、登場人物に親しみを感じる。長い付き合いよねえ、なんて思ってしまう。今作は公園で殺されたシスターが豊胸手術を受けていたことから、彼女の過去を探っていくストーリー。そして、キャレラの父親を殺した男、クッキー・ボーイと呼ばれる窃盗犯の話が同時進行で語られる。それにしてもキャレラが40歳直前とは!第一作の「警官嫌い」では一体いくつだったんだ?20代半ば?そんなに若かったのか~!そんなキャレラが過去を語る時に出てくるヘルナンデスやハヴィランド、クレア、デフ・マンが懐かしい・・・。2012/03/03
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