- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
内容説明
1948年、ロサンゼルス。飛行機工場を馘になった黒人労働者イージー・ローリンズは、家のローンを返すため、どんな仕事でも引き受ける気でいた。とはいえ、自分が探偵の真似事をして人さがしをすることになろうとは、思ってもいなかった。さがす相手は、黒人のもぐり酒場に出入りする美貌の白人女ダフネ・モネ。なにやら厄介ごとの匂いがぷんぷんした。だが、仕事の選り好みをしている余裕はない。イージーは手はじめにジャズ関係者が集う非合法のナイトクラブ〈ジョンの店〉を訪れ、そこでダフネを知っている黒人女を見つけだした。ところが、ダフネの居場所を聞き出すまえにその女が無残な撲殺体となって発見されたことから、事件は思わぬ方向へ。アメリカ私立探偵作家クラブ賞、英国推理作家協会賞の処女長篇賞をダブル受賞し、クリントン大統領からも絶賛された衝撃のデビュー作、ついに登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
105
黒人作家ウォルター・モズリーの著。ロスを舞台にした黒人素人探偵が身体を張って殺人事件を解決する。ロスは白人警察官が黒人民間人をリンチすることで有名、という認識があったため、興味深く読んだ。事件そのものはそれほど複雑ではないが、黒人ならではの被差別視点からの物語の進行が見えたりした。とりわけ、「ブルードレスの女」がフランス人を名乗っているものの、実は「黒人」であった、となると、まさに黒人問題そのものではないか。さらりと書いているが、その内実は混然たる世界です。 G572/1000。2024/07/23
ふう
7
【ガーディアン必読小説1000冊】【ガーディアン必読小説1000冊】#48 HPB1600番突破記念。舞台は1948年。戦争の痕と、黒人と白人の軋轢の話。1000書の中ではあまり読まれてない小説だろうけれども、けっこうハードボイルド。ハヤカワ・ポケットミステリの中では後期の本だけどいい本。HPB1602. 2015/07/26
uchiyama
2
これまた、チャンドラーの影を思わせる小説でした。主人公の気付きを読者に匂わせることのないまま、いきなり推論を語らせるところや、最後の「世間的に」うまく収めるための取り繕いの説明や、女性の狂気を孕んだ複雑さ、(チャンドラーのような、部屋の描写への偏執ではないにしろ)主人公の家への執着、など。この前に読んだ「さらば甘き口づけ」みたいな、チャンドラーの「雰囲気」をなぞっただけのものよりは読めました。特にめちゃくちゃ面白いわけではなかったけど、心の声との対話が活かせてないとことか、却って印象には残ります。2024/08/13
よっぴ
2
ミステリ、ハードボイルド。。黒人の探偵物が読みたくなり手に取りました。翻訳物の特徴のひとつと感じる「人物の心理を自分と同化(理解)しにくい本」ではある。舞台の時代・場所・状況などあらゆる場面に現実的な暴力の予感を感じた。。。1948年、ロス。仕事を馘になった徴兵あがりの黒人イージー。彼は細やかで安定した何かを求めている。しかし彼には金が必要だった。非合法のバーにて、美しい白人女性ダフネ・モネを探す仕事が舞い込んできた。殺人も絡み、主人公イージーが探偵になっていく話。2012/11/10
こまい
0
マウスが気になって仕方がないっす2011/01/19
-
- 電子書籍
- 1回の会議・打ち合わせで必ず結論を出す…