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内容説明
失踪人捜査に限っていえば、一匹狼の私立探偵より大きな探偵社を使うほうがはるかにいい。あらゆる情報を収集し、組織的に捜索するのが一番の早道だからだ。ボストン郊外の町ミードの名家キニントン家の一人息子であるスティーヴンの場合も、当然一流の探偵社が捜索にあたった。だが失踪から二週間、手がかりは何ひとつ得られなかった。私立探偵ジョン・カディに、業を煮やしたスティーヴンの祖母エリノアから依頼が持ちこまれたのは、そんな時だった。依頼の仲介をしたスティーヴンの担任教師ヴァレリーの話では、少年はきわめて高い知能の持ち主だという。四年前、母親が酔払い運転で川に落ちて死んだ時、精神に異常をきたし一年間を棒にふったが、いまは十四歳という年齢では考えられない知識を持っていた。その彼が、突然アウトドアの装備を携えて姿を消したのだ。不思議なのは、父親のキニントン判事の態度だった。町を牛耳る権力者である判事は、息子の捜索にまるで熱意を示していなかった。それどころか、彼の腹心の部下ブレイキーは、カディに捜査をやめるよう脅しさえした。判事の真意は?少年を駆り立てたものの正体は…?練りに練った緻密なプロット、軽快な筆致、やさしくもタフなヒーロー像―スペンサーに敢然と挑むボストンの新・私立探偵ジョン・カディ、注目のデビュー作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
koo
10
私立探偵ジョンカディシリーズ1作目。愛する妻を亡くしたカディが保険会社を辞め私立探偵を開業、行方不明の高校生スティーヴンを彼の祖母からの依頼で捜索するストーリー。ロスマクの系譜に連なる過去に遡る悲劇を扱ったオーソドックスな私立探偵小説ですが、1984年作でフェミニズムやLGBTQ差別が描かれ、主人公カディは亡き妻を思いながら女性にも愛想がよく、ロスマク後期とも全然違う時代を感じさせる作風でした。ロスマク作品ほどプロットは入り組まず、伏線もわかりやすいですが、充分佳作でした、2作目も楽しみです。2026/04/12




