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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
79
薔薇栽培を一生の使命とする製陶会社の会計係パトリックを巡って殺人事件のような事件が発生し、周囲の人間たちが右往左往する。製陶会社のエルグッド会長が私利私欲のために「事件」を画策するが、パトリックはどこ吹く風と、園芸生活を続ける。ダルジール主任警視、パスコー警部、その妻エリーに加えてウィールド部長警部とインド系見習い警官が事件を巡って活動する。物語のはじめのおどろおどろしさは結末で解決したようにも見えず、微妙な終わり方であった。1985年発表作品だが英国の身分関係と人種差別感が少し気になった。推理100。2022/12/23
Ribes triste
19
ダルジール第7作。ローズウッドの邸宅と美しい薔薇園を所有し、優良企業の経理として働くパトリック。不思議なことに彼の人生は、常に周囲の人の死によって上手く回っていた。偶然の事件なのか、それとも…。今作にてウィールド部長刑事登場。見た目はワイルドだけれど、繊細で緻密な捜査手腕は一流。そして職場にゲイであることを隠している。私のお気に入りです。そしてもうひとりのお気に入りは、我が道を行くパスコーの妻エリー。シリーズを読むうちにだんだんと好きになりました。2019/10/24
bapaksejahtera
9
一種のブラック・コメディ。犯人は障害となる事態出来の度にやすやす殺人を犯す。これを解明するのはダルジール警視以下の面々。尤もダルジールは前半ヨークシャーの田舎を離れロンドンでの会合に臨むので専ら主人公はパスコー警部である。もとより犯行ははるか昔から繰り返されているので、これらをどう立証するのかが興味であったが、結末はやや残念なことになった。英国中産階級を巡る問題の実践編としては興味深い点もあったし、章ごとにバラの品種と特徴が述べられ懐かしいのだが、全体にもたもたしていて、万人向きの小説とは言えないだろう。2020/09/24
ちの
3
ラストの終わり方は賛否両論あるかもしれませんが、これもありかなぁ、としばらく時間が経つと思えてきます。プロローグで殺人を連想させるシーンが出てきますから、ある意味倒叙スタイルなのですが、その後その人物の心理面は殆ど書かれず、それが不気味な雰囲気を盛り上げていきます。一読の価値あるミステリーで、是非お勧めします。2019/07/01
mercury
3
人生の要所々々で都合の悪い人物がタイミングよく事故や病気で死んでゆく男。死亡フラグがたちましたを思い出させるが、正直言ってもっと面白い。でも納得出来ない終わり方は一緒。がっかり。2011/03/11
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