- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
84
テイマー教授シリーズ第1弾〔再読〕新装文庫版が出なくて、本当になんとかして欲しい作家の1人。本作のテイマー教授というのは、英語で読む限り男か女かよく分からない。ワトソン役となる教え子が5人いて、彼らの情報をもとに真相を突き止める、安楽椅子型探偵です。弁護士のジュリアが参加したツアーで、仲良くなった男が刺殺され彼女に疑いがかけられてしまう。テイマー教授たちは、ジュリアからの手紙を手がかりに推理を始める。緻密なプロット、ギリシャ神話を織り込んだ展開も巧い。イギリスらしい、ユーモアとウィットに溢れた傑作ですよ。2019/12/21
紅はこべ
14
コードウェルは本当に大好きで、訃報は本当にショックだった。最初から最後まで大笑い。これぞ英国ユーモアミステリ。
koo
8
サラコードウェル初読みです、これはまたユーモア溢れる本格小説の佳作ですね。とにかく弁護士ジュリアのキャラが素晴らし過ぎかつ脇を固める同僚たち、探偵役テイマー教授のやりとりが面白い。メインプロットは80年代で通用するかなあと疑問に思わないでもないですがジュリアには通用しそうと納得出来ます(笑)テイマーが真相に至る道筋とその為の伏線はそれまでに描かれていましたし。ただティモシーを除いて弁護士の仕事しているようには見えなかったけど2作目以降本業は大丈夫なんでしょうか(笑)続編が今から楽しみです!2022/06/05
timeturner
3
どたばた一歩手前の笑えるミステリー。ファルスって羽目を外し過ぎるとしらけるし、下手すると下卑てしまうんだけど、そのへんの塩梅が絶妙で大いに楽しめた。旅先で書いた手紙からヒントを得ての安楽椅子探偵という設定もいい。テイマー教授と愉快な仲間たちの話、もっと読みたい。2024/07/18
眼鏡の狸
2
弁護士ジュリアが旅行先で一目惚れした相手を殺した疑いをかけられる。ジュリアの手紙をもとに、テイマー教授が推理をする…。デビュー作。面白かった! 前半は能天気なジュリアの手紙とそれを読んだ教授とジュリアの弁護士仲間のガヤで進行する。これがとても面白い。「何たるはしたなさ」と言わしめる下心丸出しの手紙が、下品ではなく絶妙な塩梅なのがまさに英国ミステリのユーモア。 「人殺しがあったというのに」とラグワートが言った。「誰もジュリアを殺さなかったというのは、驚きじゃないですか。いや、もちろん喜ばしいことですよ」 2020/04/02