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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
35
ミッチェル・トビン物の第二作目。まだまだ 刑事を辞めた 否 辞めさせられた そのことが尾を引いている。今作も妻であるケイトが良い味出している。しかし ヒッピーって知ってる人が少なくなったんじゃないかなぁ、、、でも ここに書かれてるヒッピーは私が知ってるよりも過激かな(笑)結末は ちょっとほろ苦いものであった2024/03/29
bapaksejahtera
8
シリーズ2作目。従姉妹の子供(女性)が元警官の主人公を頼り相談に来る。ヒッピーの溜まり場に仲間と喫茶店を開いたが、ある警察官に付き纏われ困っている訴え。翌日訪れると当の娘が血に塗れ呆然として現れる。直ちに娘は男女の殺害容疑で勾留される密室事件のスタート。警察を追われた鬱屈から尻込みする主人公を娘の友人達が励まし真相の追求に及ぶ。著者は一世代下である当時の反抗する若者世代を類型化して描き、やや強引にも警察が主人公を拘引に及ぶ処など無理筋も見え、一時はダレる展開となったが、長い小説では無しまずは読むに堪える。2022/03/26
koo
5
シリーズ2作目。またいとこの少女ロビンの殺人容疑を晴らす為に捜査するトビン。作風は感情の乏しい1人称の私立探偵小説風ながら前作トビンを許した献身的な妻ケイトとの家庭が描かれているのは本当に珍しいですね。そして今作は意外性はないものの密室殺人の謎を解く為に丁寧に聞き込みを進め推理を重ねる本格警察小説スタイルから記憶喪失を都合良く扱い過ぎなプロットは気になりますが、終盤の急展開から200ページ足らずでまとまった佳作でした。2025/11/06
たち
5
「ヒッピー」という言葉自体、死語のような気がしますが今読んでも面白かったです。犯人の心理に共感しているトビンは複雑で、自分の脆い心を自覚しているのでしょう。トビンがずっと造り続けている庭の塀が彼の心を暗喩しているようで、なんとも痛々しいです。2016/01/25
ヨコケイ
2
ミッチ・トビンの2。不名誉な理由で市警を追われた元刑事の屈託ある一人称。遠縁の娘が訪ねてきて、恋人が開業したカフェに悪徳警官がミカジメ料をせびりに来る、それに対応して欲しいと訴える。身から出た錆で引き籠りがちのミッチが渋々腰を上げると人死にが。PI小説風の出だしからスピーディに密室物が飛び出す。二つの開口部のうち一つには衆人環視、もう一つは袋小路で行き止り。犯人はどこに消えたのか?過不足ない描写と会話、キビキビしたプロットに、小味ながらスマートな謎解き。ウェストレイク何でも描けて凄え。2022/11/13




