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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
36
「一角獣殺人事件」でカップル成立なケンとイヴリン(この訳ではイーヴリン)の結婚式前日。元上司H・Mから司令を受けるが冤罪込みなどたばた騒ぎと連続毒殺が起こり一部警察から疑われる羽目に。果たして2人は予定通り式を挙げられるか? 意外な犯人に解決の流れは良いと思うんだけど(あれ、いつの間に感は拭えないが)、訳者も苦労したどたばた騒ぎに気を取られてある意味事件忘れそうになるんだけど。終わりよければすべて良しとはまさに、このことなのか?と、思ってたらあのオチぃ・・・(爆笑)。2020/05/26
のざきち
9
積読本。翌日がイブリンとの結婚式だというのに「ワシに生意気なことを抜かすな」という電報をケン・ブレイクに送り付け、有無を言わさず観光地トーキーへ赴かせるH・M。泥棒のマネをさせられた挙句、あらぬ疑いをかけられ警察から追われる身となり次々と大騒動が降りかかる。果たしてケンは明日までに結婚式場にたどり着けるのか...と書くとコージーのようなあらすじですが、間違いなくカーの作品です。殺人事件の真相は正直パッとしませんが、ユーモラスかつスリリングなケンの冒険は面白く読めたので、こんなカーもありかな、と。2020/07/05
Jimmy
3
これもなかなかのドタバタ劇で、よくまあこんな配役・プロットを思いつけるなぁと感心はしますが感激はしません。様々なトリックやネタを重ね合わせて売りにしているのですが、どれもどうも無理くり感があって、ラストの尋問・謎解きのパートが早く終わってくれ!と真面目に読む気が失せる、的で、せっかく中盤までのドタバタはそれなりに楽しいもであったのですが、きれいに着地できていないというか、残念です。2020/06/18
ねこのすず箱
2
結婚式を明日に控えた夜、H.Mから緊急呼び出し!前回の散々が面白かったからって災難盛りすぎでは?先が気になってページをめくってしまうけど、ふと我に返ると「何読んでたんだっけ?」ドタバタしていた割に謎解きはややこしい。チャートを書けば理解できるかな?前半が前半なので、座っていれば容疑者がやって来る尋問パートは安らぎすら感じます。紙での投票はすきだけど、一点そりゃないぜな解決が。端から重要視されてないから?散々騒いでこれか!という気もしますが、面白く読まされた方の負け。無関係な一般人をいじめるのはよくない!2024/04/29
madhatter
2
再読。最初はスパイスリラー、中盤でオカルト要素が登場し、そして本格推理へという、テンコ盛りの内容。ただ、テンコ盛り過ぎて、内容がかなり混乱している気がしないでもない。それぞれの要素を整理できず、結果それらの良さを生かせていないとでも言うべきか…繋がりが有機的じゃないんだよな。登場人物による犯人当てという趣向も面白いのだが、犯人の意外性(カーのと言うより、本格推理そのものの常道を踏襲している)に着目しすぎて、トリックその他は平凡に終わってしまった観がある。2011/01/02