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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
72
事件のカギを握るワイナイトは姿を見せず、探偵役ニックの周囲には彼の判断を戸惑わせる騒々しい人々が付きまとって離れない。ニックの周囲の人々の意味があるのかないのか分からない動きこそがこの作品の特徴だし、この手の作品にはこういった登場人物が必ず出てくるものだが、ワンナイト家の面々の動きはとにかく読みにくかった。ダシール・ハメットはハードボイルド系作品を初めて手掛けたことでミステリの始祖として知られている。この『影なき男』はハメットの作品の中でも最もポピュラーで、映画も好評で続編が何作も作られたという。 2019/01/21
hikarunoir
11
最終長編だけに、最も軽妙で登場人物らの態度も軟化。殺しはあるが炸裂する暴力や動機は時折闇や屈折を窺わすも全開せず、皮肉な会話にて終焉。2024/10/03
ふう
6
【ガーディアン必読小説1000冊】#902016/07/26
Hotspur
1
ハメット第五(最後の)の長篇、これまでの四作とは大分雰囲気が違う。会話中心でプロットが動き、主人公の夫婦関係も面白い半面、ドライブ感があまりなく、カタルシスも薄い。ハメットがこの作品で長篇の筆を折った理由については様々に議論されているが、本作を読む限り、やはり筆力の衰えは隠せないように思われる。2018/11/21
abk1
1
ハメットは「赤い収穫」の荒い印象しかなかったのだが、これは会話中心であまりハードではなかった。2014/11/22