出版社内容情報
ルターの100年前に登場したプラハの「異端者」を知っているか?
なぜ、キリスト教はカトリックとプロテスタントに分かれたのか? 世界の今を解くカギは、すべて歴史の中にある。誰もが一度は耳にしたことがある「歴史的事件」と、誰もが疑問を抱く一つの「問い」を軸に、各国史の第一人者が過去と現在をつないで未来を見通すシリーズの第13弾! ボヘミアの聖職者ヤン・フス火刑に端を発する壮絶な教会改革運動である「フス派戦争」。実は、ルターが登場する一世紀前にチェコで宗教改革は起こっていた――。アニメ『チ。』でも注目された異端審問の実態を追いつつ、カトリック世界全体を揺るがせた事件の全貌に迫る。
[事件の全容]
第1章 フスは何を主張し、フス派は何のために戦ったのか?
[事件の歴史的・宗教的背景]
第2章 なぜ、中世後期最大の教会改革運動がボヘミアで起こったのか?
[同時代へのインパクト]
第3章 フス派の運動は、「早すぎた宗教改革」だったのか?
[後世に与えた影響]
第4章 フスやフス派は我々に何を語っているのか?
【目次】
[事件の全容]
第1章 フスは何を主張し、フス派は何のために戦ったのか?
[事件の歴史的・宗教的背景]
第2章 なぜ、中世後期最大の教会改革運動がボヘミアで起こったのか?
[同時代へのインパクト]
第3章 フス派の運動は、「早すぎた宗教改革」だったのか?
[後世に与えた影響]
第4章 フスやフス派は我々に何を語っているのか?
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
28
ボヘミアのフス派戦争の経緯と背景、後世の影響を一般読者にわかりやすくまとめたリブレット。2026年刊。この「世界史のリテラシー」シリーズは編集側が構成を指定しており (守らない著者のほうが多いが)、知識がない人でも一通り理解できるようになっている。フス派戦争はたしかに教義の解釈の問題に端を発しているものの、最終的にフス派側がかなり妥協して決着しており、後の宗教改革の「先駆」とするにはなかなかに難しい。かといってチェコのローカルな事件とも言い難い。曖昧だが、歴史をつぶさに見つめるとはそういうことでもある。2026/06/13
鯖
20
ルターに100年先駆けてチェコで起きた宗教改革。まず思い浮かぶのが「プラハ窓外放出事件」なのでダメである。まどそとほうしゅつなんすよこれ。第二次窓外放出事件は3人とも助かったけど(クッションになった藁が聖遺物になる小説なんだっけ?)、第一次のこれは15人全員死んだやつ。チェコの人って熾火を抱えていて、それが爆発すると大変なことになるイメージ。鎌倉仏教や一向一揆と同じで抑圧に宗教が絡むとえらいことになる。ちょうど同時代だし、収斂進化じゃないけども、全世界的に人間のそういう時代だったのかもしんない。2026/05/15
MUNEKAZ
15
フス派戦争について。フスが訴えた教会改革の内容が問題とされたのではなく、それを一般信徒に広く説教したことがやり玉に挙げられたというのは興味深い。当時のカトリック界でも、聖職者の腐敗は認識しており、心ある人たちはそれを是正すべきと思っていたが、外部に喧伝するのは違うだろうと。告発者が潰される典型のような事例。また近代になってフス派の闘争が、民族主義者から「チェコ人」のために戦ったと称揚されるのも、当時の事情を無視して、歴史を今の考えで解釈する良い例。過去の出来事を考えるときに、他山の石とすべきことである。2026/07/01
ピオリーヌ
14
フス派戦争について分かり易く学べた。教会内部の問題をフスが公の場に持ち出し、聖職者や学識者だけでなく民衆に向かって説いたことが、一番のフスの罪であり、その火刑へと繋がったという説明は大変分かり易かった。また数年前砂の美術館でチェコにまつわる展示を見たことがあるが、その際「フスの火刑」「プラハ窓外投擲事件」の題材があり、改めてチェコにとってのフスの存在の大きさを実感。2026/07/10
ジュンジュン
13
タイトルにもなっている「なぜ、先駆的な改革運動がボヘミアで起こったのか」は、複合的な要因が多すぎて”コレ”という明快な答えは出なかった。その曖昧さに歴史の難しさを感じる。フスが死んで600年、多くのあだ名が付けられてきた。宗教改革の先駆者、民族解放の父…。それを剥がしていきながら、その時代に彼を位置づけて実像に迫ろうとする。その作業に歴史の面白さを感じる。2026/06/28
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