出版社内容情報
私たちの生活とは縁遠いと思われる「詩」。しかし、詩を感じることができれば、言葉は人生を支える糧となる。なぜ人には詩が必要なのか? 国民的詩人・茨木のり子が遺した素朴な詩は、なぜ日本人の心に響くのか?詩と出会い、詩と生きることで、自分で自分を励ますための言葉を見つける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
67
🌿『言葉とは「おもい」「時」さらには「祈り」を届けるための器なのです。そして詩は、自分にとって大切な人への贈り物になると同時に、何よりも自分自身への贈り物でもあります。どんな本を読んでも見つからない、自分の人生を根本から変えるような言葉を、人は自分で書く力を有している。』p.94〜p.95🌿茨木のり子さんの詩をテキストにした中学生への特別講義を締めくくる若松英輔さんの言葉に勇気をもらいました。2022/11/27
東谷くまみ
49
「おんなのことば」副読本として買ったけど、若松さんの言葉にもじんとした。なんて優しくて、読む人に光を感じさせる言葉なんだろう。詩って「好きな人に好きと言えないからおはようと言う」まさにそういうことなんだよなぁ。私が茨木さんの詩が好きなのは「最終的に自分で道を見つけていく」覚悟を謳っているからなんだな。人のせいにするな、自分の人生に責任を持てと。若松さんの護符になっているという「言いたくない言葉」や様々な詩、言葉に対する考え方。優しさの中にある熱さが読む人の心を震わせる、若松さんってそういう人なんだな。2023/04/25
ももすけ
35
詩は、何となく身構えないと読むことが出来なかった。茨木のり子さんの詩は、私にはよく響く。和歌には返歌があるように、詩人に返事を書くつもりで自分の為に詩を作ること、大切な言葉を自分自身の中に見つけること、今の歳だからこそ、見つけられそうな気がする。2022/10/30
イトミン
20
「読むと書くという営みを通して、『己を知る』 読むことによって己を知り、己に向けて書く」 人生の言葉は、自分が自分に向けて書き、自分が読む。評価を拒み、評価の埒外にある何か。それを紡ぐことは、本当の自分とのつながりを回復すること。詩を書く行為はポエムなどと馬鹿にされがちで、私にはうまく書けないと思ってたけど、誰にでも、言葉を紡ぎ、詩を書く権利があると若松先生の言葉から学んだ。他人の言葉に容易に触れられる現代だけど、自分のためだけに言葉を紡ぐ機会をつくってあげたい。2024/06/29
sleep@芒羊會
19
先日の読書会で紹介され、興味を持ったので購入→読破。この本を通して、茨木のり子という詩人に興味を持った。(^-^)特に、『自分の感受性くらい』は、高学年の子どもに読んであげたい(笑)。2019/01/29
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