出版社内容情報
日本文学の金字塔『源氏物語』。さまざまな女性たちが、貴族社会に生きるがゆえに光源氏との恋に苦しむ姿は、今なお読者の共感を呼ぶ。藤壺の宮、紫の上など、光源氏と特に縁の深い8人の女性たちを通して、その物語世界を紹介。原作を読んだことがない入門者にもおすすめ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syota
41
NHKEテレのテキストだが、これだけ読んでも十分読み応えがある。光君と関係した女君8人について解説している。今まで、女君の中では毅然とした空蝉や、笑い者であっても一途な末摘花が好み(特に蓬生)だったのだけれど、こうしてみると、一見華やかなように見えて実は苦労の多い人生を送った紫の上は、やはり物語最大のヒロイン。内面描写の深みは、ほかの女君とは一線を画していると実感した。また、今までドン引きしていた六条御息所を見直したのも、本書のおかげだ。図版や写真がふんだんに盛り込まれているのもありがたい。2024/02/23
Ise Tsuyoshi
3
藤壺の宮、紫の上、葵の上、朝顔の君、六条御息所、女三の宮、朧月夜の君、明石の君の8人を中心に手ほどきする源氏物語の入門書。初心者でも大雑把なイメージがつかめて、いい企画でした。いろんな人が現代語訳を出しているので、そのうち挑戦してみよう。2024/03/31