出版社内容情報
織部の義弟にあたる剣仲を流祖に持つ藪内家の「武家の茶」と、茶室・道具の名品を紹介
千利休の高弟7人を指す「利休七哲」の一人で、織田信長、豊臣秀吉に仕えた茶人・古田織部。藪内家の流祖剣仲は利休の仲立ちで織部の妹を妻に迎えます。織部が茶室や路地、道具とともに託した茶の湯に対する思いは、剣仲をはじめとする歴代の家元によって伝えられ、進化しています。本講座では織部から伝えられた茶室「燕庵」や露地、数々の茶道具を紹介し、藪内流の茶の湯の魅力を解き明かします。また、2014年5月、織部400年忌に織部の墓所・大徳寺三玄院にて営まれた織部をしのぶ茶会の模様も収載しています。
※「趣味Do楽」2014年8月のアンコール放送です。放送時のテキストがそのままご利用いただけます。
第1回 もてなしの空間
古田織部とゆかりのある藪内家の茶室と露地を、建築家・建築史家であり、茶の湯にも造詣の深い中村昌生氏が紹介。
第2回 客の作法を学ぶ
格式の高い書院の茶と侘びの狭い空間を共有する草庵の茶を今に伝える「古儀茶道」として400年余の歴史を持つ藪内家の茶の湯の特色を紹介。
第3回 茶道具の楽しみ
夏の道具組を中心に、名物と呼ばれる茶道具も紹介。藪内家に伝えられた織部の道具を谷晃・野村美術館館長による解説で鑑賞する。
第4回 織部をしのぶ茶会
夏の日に催された茶会の様子を解説。懐石、炭点前、濃茶、薄茶といった一連の流れを学ぶ。