出版社内容情報
中川 裕[ナカガワ ヒロシ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
50
番組の後で「アイヌ神謡集」と共に読み返しているが、アイヌや北海道の歴史、知里幸恵の生きた時代について簡潔だが分かりやすく教えられる。神謡の構成がどんなものか、サカへとは、等。難しくもあるけれど、これは考えるものではないのかも。同化政策で神謡やアイヌ語が失われる手前だった事実をあらためて思わされた。いくつかの神謡は耳に入る形で残っているが、実際にどう語られていたかわからないものも多い。それ以前に失われたものもあるのだから残っていることがどれほど良かったのかも思う。2022/10/15
まると
26
最終回を待たずに予習を兼ねて読了。数年前に岩波文庫で読んだ時は、美しい音節に魅了され、若くして亡くなった知里幸恵に興味を持ちはしましたが、個々の物語は正直理解しがたい部分が多かった記憶があります。その読み解き方やアイヌ口承の特徴について理解を深めることができ、収穫の多い受講となりました。「あたりに降るふる銀の水」を「銀の滴降る降るまわりに」とアレンジしたところなど、彼女の文才に改めて驚かされました。中川先生もおっしゃるように、もっと長生きしていたらどんな著書を残したかと思うと、早世だったのが惜しまれます。2022/09/19
ぽてちゅう
15
作者・知里幸恵没後百年の節目に、ウタリ(同胞)が幾千の長い年月の間に残していったアイヌの口承文芸を書き遺すことを使命とし、19年という短い人生を懸け書き上げた作品に触れる機会を得た。滅びゆく民族と言われるアイヌの物語を遺す意味があるのか?作者は謡う。アイヌの人々の四季、のどやかで美しい情景を。アイヌの人々が朝な夕なに交わし続けた言葉を。カムイと共に生きる心豊かな生活を。私はアイヌだ、何処までもアイヌだと。アイヌをこの世界から消さないために「アイヌという存在を認識してくれる多くの方」に捧げる「アイヌ神謡集」2022/10/05
やま
14
アイヌ神謡集と同時に読んでみた。理解の助けになった。2023/01/07
さとちゃん
13
アイヌ神謡集を読んだのはもう15年近くも前。当時は和訳部分を黙読、アイヌ語部分を音読してみたものの、今ひとつ理解が深まらず。“Shirokanipe ranran pishkan, konkanipe ranran pishkan.”のフレーズがとてもきれいだったのと、山田ミネコ氏の小説に出てきた「コンカニペ」「フラカニペ」(当ててあった漢字は忘れた)という兄妹の素はここか、と思ったくらいでした。今回本書を読んで背景を知ることができたので、再挑戦しようかな。 2022/10/05
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