出版社内容情報
夏休み特別編。十代に贈る海外文学、科学、経済、古典のエッセンス。
これからを生きる若者たちに、人生と社会を見つめ直す視点を授ける4作を、各界のプロフェッショナルが熱いメッセージとともに解説。トルストイ『人は何で生きるか』(若松英輔)で「愛」について考え、ポール・ナース『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(竹内薫)では生物学の驚きにふれ、バルファキス『父が娘に語る経済の話。』(中山智香子)で市場社会の成り立ちと課題を学び、『竹取物語』(木ノ下裕一)では、日本最古のフィクションの魅力を再発見する。家族で読むにも好適の一冊。司会の加藤シゲアキ氏スペシャルインタビューも収載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
94
トルストイ「人は何で生きるか」以外は既読でしたが、やはり解説してくれる人がいるとより理解が深まります。特にその本の著者の情報や、書かれた背景を知ることができるのが、こういう番組のメリットのように思います。ティーンズに向けたシリーズでしたが、大人も充分楽しめました。ここに取り上げられた本はまた再読してみたいと思います。2022/08/24
アーサー
11
通読◆未読だった2冊のうち、『人は何で生きるか』を読み始めた。『竹取物語』も昔古文の授業でやったなぁと懐かしくなり、読んでみたくなった。できるだけ原文で読んで、分からないところは品詞分解付きの解説でもあればいいんだけど、良いテキストはないものか。2022/11/15
GELC
11
冒頭の加藤さんの「いつか運命の一冊に巡り合う」という言葉を自分なりに思い返してみると、読書の本当の意味での大切さに気づいたのは30代の後半になってからとかなり遅かったけれど、細々と読書の習慣自体は続けていたのが良かったと思う。4冊の中で一番印象に残ったのが竹取物語。失礼ながら、古い事自体に価値がある作品と思っていたけれど、様々な物語の下敷きになる型を備えていて、内容もユーモアや人間観が含まれていて、なるほど「よろづの物語の祖」だと納得いたしました。2022/08/03
歩月るな
11
生き辛さを感じるティーンに向けた特別企画。届くべき人に届いてほしいとは私も思うけれど、この話はまたのちほど。ナビゲーターのシゲさんも言うとるけど「読書の旅の広げ方を学ぶ」っていう、その点においてはちゃんと各人「本の紹介」をしていて、普段絶対読まないだろう本も、ああ、こういう話もあるんだな、と腑に落ちる感じがあってよい。あらためて自分の学のなさに思い至り、そうは言ってもやっぱり手遅れの感はあるので。今回、特に『竹取物語』では「創作手引」へ話を展開する一幕もありそう?なのでシゲさんの司会は楽しみでもあったり。2022/07/26
アーサー
8
初読。25分。見出しと気になるところを読んだ◆10代向けに4冊を解説する; 1.トルストイ『人は何で生きるか』, 2. ポールナース『WHAT IS LIFE?』, 3. バルファキス『父が娘に語る経済の話。』, 4. 『竹取物語』。2の解説者は翻訳者◆2と3は既読◆2の解説者の竹内薫さんが著者ナースにインタビューしたときの話が興味深かった。ナースは温和で気さくな人だが、話題がゴールデンライスに及んだときだけ、唯一怒りをあらわにしたという。遺伝子組み換え食品が科学的根拠なく非難されていることに対して。2022/10/28