出版社内容情報
豊かな想像力で彩られた、慎ましくも豊かな暮らし。プリンスエドワード島の美しい風景……。主に「少女向け」の児童文学というイメージが強い作品だが、その底流には強烈な人生肯定のメッセージがあると著者は言う。男たちよ、いまこそ『赤毛のアン』を読め!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
110
テレビの放送の方も、全4回楽しく視聴した。『赤毛のアン』愛に溢れた茂木健一郎の、脳科学や心理学を絡ませての解説が実に興味深い。アンは養子ではなく里子であり、マシュウやマリラとは苗字が違う。「マリラ小母さん」と呼ぼうとしたアンに、ファーストネームで呼び合うよう言う。「置いてもらっている子」だとの引け目を払拭し、その立場を平らにする人間性。掘り下げてそれを教えてくれる茂木健一郎の暖かさ。テレビでの感動を思い出しながら読んだ。2019/01/21
ゆのん
71
10月の課題は『赤毛のアン』。何度も読んでいる大好きな本。ゲストは脳科学者の茂木健一郎さん。自伝『険しい道』からの引用もあり、かなり楽しめる内容の放送となっている。作品の内容としては難しいものではないが、時代背景や脳科学的な見方は面白い。2018/10/15
布遊
30
赤毛のアン好きのわたしに、友人が貸してくれた本。NHKのテキストとなっている。偶然に4回目の放送は見ていた。茂木健一郎のアン好きは知っており、本も読んだことがある。アンを脳科学者の立場で分析している。*人間の脳にとって、限られたものからいかに多くのことが想像できるかが重要。*人生の最大の課題は「自分の個性を受け入れること」。2019/01/03
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
29
【1回め】茂木健一郎さんによるEテレの番組テキスト。原作は大昔にアニメで見、その後に村岡花子さん訳の新潮文庫版で読んだ。現在、講談社文庫の完訳版に取り組んでいる。やはり、「成長譚」は読んでいて気持ちがよい。マシュウは亡くなってしまうが、登場人物はそれぞれに幸福をつかんでいく。茂木さんによる解説(特に「脳科学」的な補足)は不要と感じてしまうほど原作は魅力的であると痛感させられる読書だった。2018/10/28
はるき
17
分かりやすく魅力を凝縮した解説でした。というか、この番組枠で取り上げられたことが凄く嬉しかった。2021/09/14