1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
産巣日(むすび)の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イリエ
8
三国志演義のファンだが、正史は初。そもそも書いたのが元・蜀の人というのが面白い。官渡の戦いが天下分け目とは知らなかったし、魯粛がそんな偉い人だったことにも驚きです。でも、信じるものに命をかけるのは正史でも同じでした。私はやっぱり曹操が好きだなぁ。2017/05/25
カテータク
7
「三国志演義」ではなく正史の「三国志」の解説テキスト。三国志関連の本は漫画も含めて今まで読んだ覚えが無く、三国志に触れたことがあるのはゲームの三國無双と世界史の授業程度。もともと知識が少ないため演義との違いはあまりピンと来なかったが、後漢末期~晋成立までの三国時代のおおまかな流れを理解出来てとても勉強になった。自分はゲームのおかげで人物名に聞き覚えのあったためにすんなり入れたが、全く三国志になじみが無い方だと、この多数の人物名の羅列はきついかもしれない。2017/06/24
ぺんちゃん
7
ちょうど今、吉川英治の三国志を読んでいるので、番組で取り上げられて嬉しかった。正史と演義でここまで違いがあるとは知らなかった。そして、事実は物語よりも複雑な人間関係があるということに驚きを隠せない。孔明は劉備と深い信頼関係があると思っていたが、緊張感があったとは。確かに、ずっと傍にいた関羽や張飛とは信頼関係に差が出てしまうのだろう。それでも、劉備の事を知り尽くし、関羽の弔い合戦に出ていく劉備を止めなかった、孔明の気持ちを考えるとじんとくる。情に厚い劉備を止めなかった本当の孔明の姿が、私は好きだ。2017/05/27
みじんこ
7
渡邊氏の持論の「名士」を重視して三国志の流れを追っていく。曹操の青州兵吸収、白起なら生き埋めにしていたであろうが解体もせずそのまま受けれ入れたのは確かに新しい試み。橋玄との出会いと彼の逸話に触れているのもよい。正史の特性上、袁紹は曹操より悪く書かれたという面があるという点は同意する。実は魯粛が天下三分のグランドデザインを描いたという点、演義のお人よしぶりとは異なる彼の才能を垣間見ることができる。劉備の孔明への遺言の解釈は以前渡邊氏の別の本で読んだが、真偽は不明ながら一つの歴史の解釈としては良いだろう。2017/05/17
遊未
6
「三国志演義」と「三国志」の間が「動乱の時代…」「曹操」「孫権」「劉備、諸葛亮」と4回にまとめられています。それぞれの回に勢力分布図があり、国力比較図等分かりやすいように記されています。「名士」というキーワード。信頼関係の複雑さ、難しさはきれいごとですまないということでしょう。2019/05/20