感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めりっく
2
描写は小説で言う叙述。映像から如何に作家の叙述を読み取るのか。サイズやアングル、編集の時間感覚、場や光といった様々な映画言語によって形成される。フレームで世界を如何に切り取るのかが作家性。その為に映画の中の全てが意図され用意されている。作家性が強い映画の意味付けは演技でなく映像の叙述によってなされるのだ。各国の気候風土に根差し形成されてきた文化が、近代化、合理化、画一化され差異がなくなる事への危惧。映画は国境を容易く越えられるから、作家はそれぞれ文化の多様さを伝え、観客はそれを読み取る目を養うべきだろう。2023/10/09
星規夫
1
シナリオというか物語の観点からしか映画を見てこなかった自分にとっては、この本に書かれていることは興味深い。特に、アニメーション映画の台詞(物語、世界)の一義性に関する見方は今までに考えたこともない切り口で、映像表現の奥深さをしっかり勉強したいという気持ちが非常に強くなった。2011/10/16