出版社内容情報
「民藝」という言葉が生まれて百年、日本を代表する批評家がその本質に挑む本格評伝
民衆の日常で使われていた雑器を「民藝」と名付け、その美の中に「救い」を見出した柳宗悦。なぜ柳は民藝に究極の美を見いだしたのか、なぜ美は人を癒やし、救いへと導くのか。文学・哲学・宗教など様々な分野の人物と交流のあった柳の生涯と彼の代表作を時系列で追いながら、近年知られるような美術評論家としてではなく、宗教哲学者としての柳宗悦の全体像を描く。
【目次】
内容説明
「宗教哲学者・柳宗悦」とは何者か。民衆の日常で使われていた雑器を「民藝」と名付け、その美の中に救いを見出した柳宗悦。彼は、のちに「南無阿弥陀仏」という名号にさえ「言葉の民藝」としての美と救いを見出すまでに至った。なぜ民藝に究極の美を見たのか。なぜ民藝と宗教が結び付いた哲学を生み出し得たのか。文学・哲学・宗教など様々な分野の人物と交流のあった生涯と、彼の代表作から、その思想を鮮やかに描き出す。
目次
第1部 前半生(柳宗悦の原点―目には見えないもの;神の探究―宗教哲学という道;朝鮮の友へ―美は心と心をつなぎ直す;木喰仏―美と信は一つである;民藝誕生―名もなきものに美は宿る;日本民藝館―美は人々を待っている)
第2部 後半生(琉球の富―民藝新生のとき;手仕事の意味―真の美を生み出すもの;美の法門―救いは誰にも開かれている;南無阿弥陀仏―祈りのなかで生きる;心偈―求道の言葉;柳宗悦の悲願―美に生かされる)
著者等紹介
若松英輔[ワカマツエイスケ]
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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